『晴れ男』や『雨女』が、まさかの農業特産物に!?

 こんな切り口で「このワード」を料理してくれるとは、と読んですぐ嬉しくなりました。

 その村では「晴れ男」や「晴れ女」のような存在が「特産物」として扱われている。
 それらは「のうてんきパワー」なんて言葉を発し、世の中に晴れとか雨とかの天気をもたらしてくれる。

 それらは人間ではなく特産物として「収穫」できるもので、ふるさと納税とかをしてくれた人のもとに贈ることにもなっている。

 でも、やはりそれは「農産物」のような特性も持っている。
 それゆえに、「需要と供給のバランス次第では、価値がとても低いものになる」という問題点も。

 農業の世界では「作り過ぎる問題」とかで、せっかく作ったキャベツなどを廃棄せざるを得ない(というかそういう指示を受ける)ということも起こりえます。
 そんな感じの生産調整を行わねばならないのかと悩まされる人々。

 誰もが知る「晴れ男」とかのワードがこういう生産調整の対象になり、作り手たちが頭を悩ませる、という世界観がとても面白かったです。

 果たして、彼らはどのような決断をすることになるのか。
 
 最後まで「農業」ならではのイメージを貫き、「その世界観」ならではの解決策に辿り着く。その感じが微笑ましく、その上で新鮮さな味わいに満ちた、とても楽しい作品でした。

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