ダイヤモンドの雨が降る星、希少鉱物が価値を持つ世界といった設定は印象的だが、読み進めるほどに前に出てくるのは、人と人との距離感や、言葉にできなかった違和感の積み重ねだ。
語り手は、相手を一方的な悪として断罪しない。理解しようとし、感情を抑え、理性的であろうとした結果、かえって自分を追い詰めていく。その過程が淡々と、しかし誠実に描かれているからこそ、読者は簡単にどちらかの味方になることができない。
ダイヤモンドが「ありふれたもの」として扱われる環境に身を置くことで、かつて重すぎた象徴が静かに相対化されていく構図も印象的だ。
軽妙な会話やユーモラスな存在が挟まれることで、物語は重くなりすぎず、しかし最後には確かな緊張感だけが残る。
ロマンチックな題名に惹かれて読み始めると、その裏にある現実的な痛みと誠実さに、静かに胸を掴まれる。
SFな世界観。その世界でレッサーパンダくんが「喋る相棒」として登場している。それけでももうハートがグッと掴まれる。
本作はBL要素がメインとしてあります。主人公のアキラは結婚していた男がいたけれど、生活習慣というか、「住んでいた世界」の違いなどがあり、逃げるようにして別の惑星に向かうことに。
そこではダイヤモンドが大量に採れる環境にある。更にはレアなタイプのものもあるらしく、うまくすれば一攫千金もできそうな感興に。
「ダイヤモンド」、そして「レイン」なんてワードが出てくると、「ジョジョ」とかもちょっと連想してしまうところも、なんともまた味わい深く……
レッサーパンダのササキくんを相手に「これまで」のことを語っていく感じがとてもテンポが良く、自然と「彼」の心の内なんかに共感できたりもします。
果たして、「彼」の身はこれからどうなってしまうのか。
あくまでも「逃げた身」なので、当然「捕まえに来る存在」なんかもいそうな雰囲気で。
BLな世界での「逃げる者」と「追う者」が現れると、最後はどうなるのか。
「なんですか? このレッサーパンダは。こんなもので僕から逃げられるとでも? 忘れられるとでも?」「くっ」みたいなやり取りが未来で起こる可能性も!
この辺りの元ネタがわかる人には本作は必見だとも言えるでしょう。