概要
彼女に足りないもの🥚
あのさぁ
たいせつな友だちが産休に入る直前に倒れて、病院にかつぎこまれたって聞いたら、そりゃあ、心配するし、駆けつけてもくるでしょうよ
(本文・約3500文字)
※単品で読めます
たいせつな友だちが産休に入る直前に倒れて、病院にかつぎこまれたって聞いたら、そりゃあ、心配するし、駆けつけてもくるでしょうよ
(本文・約3500文字)
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おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!鉄の卵が友を救い、笑いが新年を祝う話。
『ニコちゃん先生とてったまくん』は、産休直前に倒れた妊婦の教師をめぐる騒ぎを、友だちの毒舌と台所の匂いで包み直し、最後は新年の門松の前へきれいに着地させる短編だ。テンポが早いのに、登場人物が「心配している」だけで終わらず、言葉の癖と生活の手つきでそれぞれ立っているのが強い。
いちばん効いているエピソードは、料理人の夫が鉄分補給のつもりでレバニラ炒めを大量に持ち込み、病院の規則に引っかかって看護師に注意される一連である。友人の芹香が「匂いでばれるわ!」と突っ込みつつ、結局はそのタッパーを引き受けて白米を調達しに行く。この場面は笑いとして機能しながら、妊婦を支える側の不器用さと優しさを同時…続きを読む