灰原くんは夢中になるとやばいらしい。

鉛筆が描いてゆく人体のパーツ。

この物語はモデルを頼まれた「ともだち」側からの視点で描かれています。

友人の灰原くんからモデルになってくれと頼まれて、彼の部屋に招かれると、「足の裏が描きたい」とのご注文が。

言われた通りに靴下を脱ぎます。

さあ、足の裏を描いてくれと向き合えば、そうじゃないと注文が入る。

何でしょう。二人はただスケッチをする男子とされるだけのモデルなのに、読んでいると不思議な気持ちが沸き起こる。

いけないことはしていません。ただ、真面目に描いています。それも細かい描写によって。

こんな風にパーツパーツで描いていくと、自分も絵がうまくなるだろうか。いや、文章力の勉強にもなりそうで、すごく面白いです。

初めに言ったように、視点はモデルの彼となっています。

灰原くんはどんなことを考えて、彼を描いているのだろうか、そちらも興味深く、読み始めるとドキドキさせられること間違いないと思います。

お薦めいたします。

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