概要
あなたがおかしくなっていくのが楽しかった
memorabilia-メモラビリア:記憶媒体としての従者
⚠️ハッピーエンドではありません。
記憶媒体が紙しかない時代。蝋燭の灯りがまだ夜を支配していた頃。貴族の子息、フェリクスの屋敷に「見たものをすべて記憶し、演技で完璧に再現する従者」メモラビリアが買われてくる。
心の弱さから『再現』を悪用しはじめるフェリクス。だんだんとメモラビリアに依存していく。これは冒涜の末にある、救いのない主従の物語。
⚠️ハッピーエンドではありません。
記憶媒体が紙しかない時代。蝋燭の灯りがまだ夜を支配していた頃。貴族の子息、フェリクスの屋敷に「見たものをすべて記憶し、演技で完璧に再現する従者」メモラビリアが買われてくる。
心の弱さから『再現』を悪用しはじめるフェリクス。だんだんとメモラビリアに依存していく。これは冒涜の末にある、救いのない主従の物語。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!記憶を再現する従者が暴く、愛と所有の境界
「記憶」って、ほんまは優しいもんのはずやのに。
それが誰かの手に渡って、都合よく取り出せる“道具”になった瞬間……世界は静かに、残酷になってまう。
この作品の舞台は、閉じた気配の漂う屋敷。
そこに仕えるのは、すべてを忘れず、言葉も仕草も声色も、まるで“本物みたいに”再現できてしまう従者チル。
主人のフェリクスは、喪失の穴を埋めるみたいに、チルの「再現」にすがっていくねん。
白い花がふわっと香るたび、きれいなはずのものが、だんだん怖くなる。
優雅で静かな文章やのに、読者の胸の奥に「それ、ほんまに愛なん」と問いかけてくるタイプの物語やで。
【太宰先生の中辛講評】
こういう話は、好きだ。美…続きを読む - ★★★ Excellent!!!チルは気づかないうちに、訴えたいものがあったのではないだろうか。
「あの日は、雪が降った」
冒頭から「私」はそう書きだしています。
よほど、印象に残ったのでしょう。
ここで主人公とチル(メモラビリア)は、運命的な出会いを果たしたのかもしれません。
最終話まで読んで冒頭へ戻ると、長い人生を共にした二人の物語の始まりへ戻ることができます。まるで長い旅をしたような気持ちになります。
それほどに「メモラビリアの愛しむ花は」のストーリーは美しく、まるで一つの映画を鑑賞した後のような、切ない気持ちになりました。
謎めいていて、生きる意味は何だろう、人として生きていく、なぜ、チル(メモラビリア)は生まれてきたのか。
大切なことを投げかけられているのに、淡々…続きを読む