概要
時が止まった部屋に一人。私は神の声を聴いたのです
〖報告書#677〗
最近は大人しい。独語が激しくなっているが生体に特に影響はない。鎮静剤の利用も減ってきていて、薬剤部からのお叱りも減って何よりだ。
人造天使、いったいいつ出来上がるのか……とにかく、監視を継続する他ない。
最近は大人しい。独語が激しくなっているが生体に特に影響はない。鎮静剤の利用も減ってきていて、薬剤部からのお叱りも減って何よりだ。
人造天使、いったいいつ出来上がるのか……とにかく、監視を継続する他ない。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!人の心の暗い何かが、「天使」を求める。
時が止まったような部屋に閉じ込められた、一人の子供。穏やかな室内と、背後に蠢く不穏な気配。共に居る女性の正体は? なぜ子供は、この部屋に閉じ込められているのか?
この物語の結末を見た時、人の心に潜む暗い何かを感じずにはいられませんでした。
極限に近い状態で人間たちが一つになるには、超越的な存在が必要なのだと。
歴史上、「それ」に近い存在が実在した。神の声を聞いた乙女。
「それ」を人の手で創り上げようとする、どす黒い作為。
作り物だったとしても、心を動かさずにはいられない人間たち。
心の暗部にメスを入れて解剖するような、複雑な読後感です。
ぜひ一度、味わってみることをお勧めしたいです。