「雪」×「丑の刻参り」×「犯人の足跡がない殺人」、果たしてその答えは?

 真相の構図を見て、「おー!!」となりました。

 雪についた足跡。本格ミステリの世界では定番となる道具立ての一つですね。
 不審な足跡を観察していた兄は、その先で死亡している人物を見つける。その人物はどうやら丑の刻参りをしている最中だったようだが……。

 でもなぜか、犯人の足跡がない。どういう方法で雪に足跡を残さずに人を殺すようなことが出来たのか。

 その先で出てきた真相。これがもう楽しかったです。
 この「冬」の天気の中で「このネタ」が出てくるというもの。そして、それと「丑の刻参り」というシチュエーションが絡まる感じ。

 道具と道具が綺麗にマッチして一個の絵を作ってくれるという。意外性とヴィジョン的なインパクトが備わってすごく綺麗な真相でした。

 その上での探偵役である兄と妹の会話が楽しい。最初は人が死んでるのに「日常の謎」として扱おうとするとか、「どんなサイコパスな発想だよ!」とツッコミを入れたくなる感じもあって、ずっと心を惹きつけられていました。

 三千字ほどでサクッと読めて満足感も高いミステリーです。是非とも読んでみてください! 

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