丑三つ時に白装束姿の女が、公園の木に押し当てた藁人形に杭を刺しまくるシーンからこの物語は始まります。
「なにこれ、もしかしてホラー要素ある?」と思ったけど、ご安心ください、べつに怖くないです。
さて、ここからがこの物語の本筋です。
主人公はジョギング中、公園の木の下に女性の死体を発見します。
その死体の胸や腹部は鋭い刃物のようなもので滅多刺しにされていました。
また、主人公は足跡が周囲にひとつしかないことや、杭に貫かれた藁人形が木にくっついていることを発見します。
いったいどうしてこうなったのか?
主人公はニートだけど天才的な頭脳を持っている妹に謎を解いてもらおうと電話をかけます。
さあ、あなたはその前に、この謎の答えに辿り着けるか……。
真相も意外性があってよかったんですが、妹のキャラも魅力的で、彼女と主人公との会話も読んでいてとても楽しめました。
短いですが、しっかりとしたミステリーが味わえるので、おすすめです。
真相の構図を見て、「おー!!」となりました。
雪についた足跡。本格ミステリの世界では定番となる道具立ての一つですね。
不審な足跡を観察していた兄は、その先で死亡している人物を見つける。その人物はどうやら丑の刻参りをしている最中だったようだが……。
でもなぜか、犯人の足跡がない。どういう方法で雪に足跡を残さずに人を殺すようなことが出来たのか。
その先で出てきた真相。これがもう楽しかったです。
この「冬」の天気の中で「このネタ」が出てくるというもの。そして、それと「丑の刻参り」というシチュエーションが絡まる感じ。
道具と道具が綺麗にマッチして一個の絵を作ってくれるという。意外性とヴィジョン的なインパクトが備わってすごく綺麗な真相でした。
その上での探偵役である兄と妹の会話が楽しい。最初は人が死んでるのに「日常の謎」として扱おうとするとか、「どんなサイコパスな発想だよ!」とツッコミを入れたくなる感じもあって、ずっと心を惹きつけられていました。
三千字ほどでサクッと読めて満足感も高いミステリーです。是非とも読んでみてください!
一挙に寒くなってきた今日この頃。本作は今の季節にピッタリの「雪密室」ものの作品です!
お題「天気」と来たらミステリ好きなら連想せざるをえない雪密室に、本作は真正面から勝負しています!
夜中のとある児童公園にて。「呪いの樹」と呼ばれる椚の木を目指して歩いていく女がいました。あたり一面は雪に覆われているなか、彼女は「呪いの樹」に到着。自前の藁人形を金槌と杭で打ちつけます。
翌日「俺」は女性が滅多刺しの遺体になっているのを発見します。周囲には女性の「行き」の足跡しかなく、犯人の逃げ道はどこにもありません。果たして事件の真相は――とこんな感じのお話です。
雪密室の王道を地で行くような作品で懐かしささえ覚えます。トリックも問題編での様々な設定ならではのものとなっており、惹き付けられました。
ミステリ好きなら一読の価値ありの作品です! 是非お楽しみください!!