静かすぎる時間が、いちばん刺さる

  • ★★★ Excellent!!!

淡々としているのに、読んでいて落ち着かなかった。
教室や図書室の空気が、やけに現実っぽくて逃げ場がない。
二人のやり取りは穏やかだけど、どこか危うい距離に見えた。
祭りの場面も、楽しいはずなのに胸がざわつく。
大きな言葉で感情を説明しない分、想像が止まらなくなる。
読み終わったあと、しばらく別の話を読む気になれなかった。
それだけ、この空気に引きずられた。