スマホの向こうが、現実に触ってくる

  • ★★★ Excellent!!!

最初は、ネットとお金の話みたいで、淡々と読める。
でも、少しずつ「ぼく」の足元が冷えてくる。
画面の中だけの出来事じゃなくて、部屋の音とか匂いとか、生活の湿度が混ざってくる感じがあった。
読んでて一番引っかかったのは、“正しい”って言葉の置き方。
それが優しい言い方じゃないのに、妙に落ち着いてて怖い。
「たった一人で始めた戦争だ。」って一文で、背中が硬くなった。
ページを閉じたくなるのに、逆に目が離せなくなる。

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