概要
少し話をしようか。あなたの心の闇に巣食う邪気を祓ってみせよう。
白川家は平安時代から、非皇族でありながら、朝廷で最も重要な役職である神祇伯に任じられ、王号の世襲を許されるほど絶大な権利を誇っていた。
しかし、白川家の長兄であった白川涼雨は、妹の小雨が宿した邪気(雨)を祓うために、白川流の邪法に手を出して、白川家を破門になってしまう。
しかし、白川家の長兄であった白川涼雨は、妹の小雨が宿した邪気(雨)を祓うために、白川流の邪法に手を出して、白川家を破門になってしまう。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!摩訶不思議な治療の物語
不可思議な呪術で人々の悩み苦しみを解消する、とくれば大層な儀式や邪悪な呪いが付き物だが、本作はそれを『治療』という形で進めていくのが大きな特徴。
確かに鍼やなにやで体が軽くなったときは邪気が抜けたよう。そんな体験があれば、妙な納得感とともに、主人公が様々な事件を解決するさまを追うことができるだろう。
一方でそんな主人公のもとに転がり込んでくる事件はどれもこれもが人間的で共感しやすい。時代劇として史実を交えてはいるものの、現代に通じる家族の問題などが軸に据えられているので読みやすさも抜群化と思う。
かっこいいけどどうにも優しさの滲む『治療』の物語。ゆったり読める素敵な一作です。 - ★★★ Excellent!!!それぞれの心の機微を見事に描写した作品
時は江戸。明和の大火を下地にしたお話です。
中心となるのは、人や物の邪気(雨)を祓うことのできる白川涼雨。小石川養生所で患者を診ています。
彼は一貫して患者のために丁寧に治療する良き心の医者であり、穏やかで優しい物腰の人物です。そんな彼が、多くを焼くことになった大火に関連した事件に関わるさまを描いたのが、本作です。
大火で焼き出された少女おなつ、養生所見廻り同心である樋口慎之介の心をその「雨供養」で救っていく白川。大火の下手人とされる真秀が登場してからは、心を抉られるような展開が待っています。
時代背景に合ったリアリティに、関わる者たちの打算。やるせなさ、深い悲しみと愛情が怒涛のように押…続きを読む