そこに降る雨は、誰かの悲しみか、それとも希望か

砂漠の国に生まれ、巫女として暮らす少女リヤーナは、魔女と呼ばれる程に強大な、雨を呼ぶ力を持っていた。

王から街々に雨を降らせる巡礼を命じられたリヤーナは、護衛のエイラーン、書記官のナディール、道中で出会った大耳狐のシーラを連れて、旅に出る事になり──。

雨と祈りを中心に、そこで暮らす人々の苦悩や悲しみ、出会いが描かれ、広大な砂漠の景色や、活気のある街並み、血湧く戦いの場面、美しい雨の描写に、心を奪われる事間違いなし!!

そして何と言っても、キャラクターが魅力的!!

悲しい過去を抱え神秘的に我が道を行くリヤーナ。
私の最推し、強くて世話焼きで熱い男エイラーン。
知的で温和だけど敵に回すと怖そうなナディール。
そして可愛く賢いもふもふ、シーラ。

三人と一匹のバランスが絶妙で、いつまでもこの旅を見ていたい……。

広い世界に触れ、少しずつ感情を見せるようになるリヤーナですが、これからどんな物語へ進むのか……。

悲しみによって降る雨は、嵐のように荒々しく、時には霧雨のように優しく美しい。
リヤーナが降らせる雨は、天に昇った誰かの悲しみであり、地上で暮らす誰かの希望。

命が巡るように、天と地を巡る美しい表現に、このお話を読んだあなたも、きっと一緒に祈りたくなる。
そんな素敵な物語です。

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