舞台は砂漠の王国。
乾きから民を救う巡礼を命じられた少女リヤーナは、二人の男と共に旅立ちます。
一人は王の書記官、ナディール。
もう一人は神殿に雇われた傭兵、エイラーン。
この三人+途中で加わる大耳狐シーラの旅路を描いた物語です。
王と神殿の権威が拮抗している中で、神殿の威光ばかりが強まることを怖れる王。それに伴い、それぞれの密命を帯びて巡礼に同行しているナディールとエイラーンにも憂うことが増えていきます。
恋愛要素はなく、これは大人の男たちが一人の少女に対する生き方を描いたもの。
それぞれのやり方で理不尽さに抗おうとする二人の姿が印象的です。あと、モフモフに癒されますよ!
オリエンタルな雰囲気がお好きな方、特にしがらみの多い大人の男が頑張っているさまを愛でたい方にお薦めです!
舞台は水に飢えた砂漠の国。雨を降らせることのできる少女リヤーナは、その強大すぎる力ゆえ「雨の巫女」ながら「魔女」とも呼ばれています。
民にとって、砂漠に恵みの雨をもたらす巫女はありがたくて神聖な存在です。けれど魔女は恐ろしい。崇拝と憎悪は表裏一体なのでした。
そんな複雑な環境で育ったリヤーナは、感情の乏しい女の子。
「雨を呼ぶために祈りなさい」と命じられるから祈るだけ。「涸れ井戸のある町に雨を呼んだらみんなが喜ぶのだ」なんて当然のことすら、考えたこともありません。
そんなリヤーナが、巫女として暮らしていた神殿を出て、たくさんの人たちと関わり合う。旅の足を一つ進めるごとに、彼女の心も一歩前へと踏み出していく。
少しずつ、自分で考え自分の意思を表現し始めるリヤーナ。その感情の動きがとても繊細かつ丁寧に描かれていて、彼女のことを心の底から応援したくなるのです。
そして、リヤーナと共に旅をするのは、傭兵エイラーンと、書記官のナディール、もふもふ大耳狐のシーラです!
シーラ……はわかりませんが(でも可愛い。可愛いは正義)、エイラーンとナディールはそれぞれ重たい過去やしがらみを抱えながら、リヤーナと一緒に旅をします。
頼りがいがある上に慈しみに溢れたこの二人。安定感のある大人の男性で本当に素敵です。恋愛が進展するわけではないのですが、包容力が半端ない!
リヤーナに向ける眼差しがあたたかすぎる!
まさに「保護者」という表現がしっくりきて……ああ、もう尊い。
あと、シーラも小さな騎士のよう。リヤーナの危機にはちゃんと敵に立ち向かってくれるのです。
きっと、旅の仲間たちの関係性に悶える読者が続出しているのでは!
これは、悲しみの雨を浴びながら人々のために水を祈る巡礼の旅。
けれど、砂漠に生きる「誰か」のための一歩が、「リヤーナたち」にとっても、しがらみを乗り越えるための歩みとなっていく。
そうして少しずつ成長していく彼らの旅路。
砂漠の美しい風景の中、どうか最後まで見守っていただきたい。
おすすめの作品です!
自在に雨を降らせることができる少女、リヤーナ。雨の巫女である彼女は、その力が強すぎるあまり神殿でひっそりと心を押し殺して生きる日々を送っていた。感情を揺らせば雨が降ってしまうから、あらゆることに感情を持たず、興味も持たない。
そんな彼女はある時、巡礼を命じられる。勿論少女一人では旅などできないので、護衛と記録係の大人の男性二人と共に――
さてこの旅路、出だしから大人二人は面食らいます。何せリヤーナ、非常にぼんやりしている。心を動かさないように生きていたから仕方がないことではありますが、言われたことを言われたとおりにしかできない。その場の空気を読んで求められているであろう行動をする、なんて高度な技は持っていません。当然コミュニケーション能力も低いので、会話が成立しているようで成立していない時もしばしば。読んでいてこの子大丈夫だろうかとか、保護者達大変だね……と何度思ったことか。
けれども旅を続けるうちにリヤーナは色々なものに触れて、少しずつ感情を出せるようになります。保護者二人を信頼し、そしてその保護者達も彼女に対して愛着のようなものを抱くように。
このまま平和に仲良く旅を続けて欲しいなと見守っていたい気持ちでしたが、そうはいかないのがリヤーナの置かれた状況。
神殿と国にとってリヤーナはただの雨を降らす道具。政治の駒であり、守るべき命ではない。そしてその神殿と国に雇われた男達もまた、駒としての彼女の処分の付け方をそれぞれ指示されています。
感情を押し殺した少女を取り巻く陰謀と、彼女と旅する男達。彼らの旅路の先には一体何があるのか。
砂漠に降る雨の情景と共に、是非お楽しみください。
無表情な「雨降らし人形」リヤーナ。
彼女が背負うのは、故郷を雨で沈めた「魔女」という重い過去でした。
砂漠の国を巡る旅路で出会うのは、乾いた大地と、そこに生きる人々の悲しみ。
リヤーナの雨は、そんな悲しみを受け止め、大地へと還す祈りです。
その設定の美しさと切なさに、一気に引き込まれました。
日干しレンガの街角、焚き火で煮込むスープ、星降る夜の砂漠。
オリエンタルな世界観の描写が鮮やかで、まるで自分もラクダに揺られて旅をしているよう。
道中を共にするのは、粗野な傭兵エイラーンと、食えない書記官ナディール。
最初は王宮と神殿、それぞれの思惑で腹を探り合っていた二人が、リヤーナという守るべき存在を通して、変わっていく過程が本当に素晴らしい。
そして忘れてはならないのが、大耳狐のシーラ!
愛くるしい仕草でリヤーナの心を溶かし、時には勇敢に守る姿は、シリアスな旅の清涼剤であり、希望の象徴でもあります。
政治的な陰謀や過去の因縁が絡み合う中、三人が最後に選んだ「答え」とは。
オリエンタルな旅情と、静かな感動を味わいたい方に全力でおすすめします!
雨を呼ぶ巫女のリヤーナ。
神殿からの護衛、傭兵エイラーン。
王の書記官ナディール。
この三人が、雨降らしの巡礼に旅立つところから物語は始まります。
エイラーンとナディールは、あまりにも頼りないリヤーナの世話を焼き、保護者然として来ます。
途中で仲間入りした大耳狐のシーラも加わり、リヤーナも僅かながら成長を見せ、旅は穏やかに続くのかと思われました。
しかし、そうは行かないのが世の常。
王と神殿、それぞれの思惑を巡り、エイラーンとナディールも緊張状態に。
二人の取る選択は————。
静かで、それでいて劇的な変容をもたらす巡礼の旅。それが、まるでその場にいるかのように、鮮やかに描き出されています。
その結末を、彼らの巡礼をたどりながら追体験してみてください。
リヤーナは雨を呼ぶことのできる少女。その素質は国でいちばん。そんなリヤーナだが、ある悲しい過去がある。
雨を降らせる巡礼に出かけることになったリヤーナ。傭兵のエイラーンと書記官のナディールを供にして。
最初は無機質にも思えたリヤーナと、ぎこちない保護者2人が、少しずつ少しずつ距離を近づかせていくのがとても優しく素敵。
そしてリヤーナが少しずつ心を開いていくさまもみていて、とても嬉しい気持ちになった。
現在15話まで読み終わり、砂漠の街や光景が目に浮かぶようなことに驚きつつ感動している。
砂漠など行ったことのない私でも、その匂いや様子を感じられる気がする。
そしてキャラクター造形がとてもいい!私はリヤーナは守ってあげたくなり、エイラーンには信頼を覚え、ナディールには憧れている。
大耳狐のシーラはとても存在感があり、可愛らしい。
とても素敵な物語だと思う。文章もやわらかくとてもイメージしやすく読みやすい。
雨が降っている描写がとても美しい。
すっかりリヤーナ一行に情が移ってしまった。ここからどうなるのか、楽しみにしているのだ。
オススメです!ぜひ!ご一読を…!
追伸 最新話まで追いつきました。面白いですよ!
”雨の魔女”と呼ばれる少女、リヤーナ。リヤーナが祈りを捧げると渇いた大地に雨が降る。ここは砂漠の国、サフル=ラハ。
雨の降らない土地では民が渇きに憂いでいた。神殿と王は、雨を降らせる力のある巫女のリヤーナに、大地の渇きを潤す巡礼を命じた。神殿側からは少し粗野だが不器用な優しさをもつ、傭兵のエイラーン。王側からは知的で落ち着いた雰囲気の書記官ナディール。そして砂漠の旅で出会った大耳狐のシーラ。三人と一匹の雨降らしの巡礼旅物語りが始まる──というお話です。
感想です。
ある過去の出来事で心を閉ざしリヤーナが、お兄ちゃんの様なエイラーンとナディールと、可愛らしい生き物のシーラと旅をすることで心が少しずつ解れていく過程がとても良いです。雨を降らせるシーンは美しく、自然と脳裏に光景が浮かびました。
そして、凄いなぁと思えたのは、町並み。町の人々の生活姿が、ほんの少しのページの中で個々に伝わり、悪い部分も良い部分もわかる。闇と活気のある人々の暮らしがわかり作者のその手腕には、とても驚きました。
23話まで拝読。今後の旅がどうなるのか。なにやら、神殿と王との間には溝があり、権力をめぐった不穏な動きもありそうです。そこも見物です。
「キャウ」可愛らしい生き物のシーラも、ドヤ顔でお出迎えしてくれますよ(たぶん)
オススメ作品です。
砂漠の国に生まれ、巫女として暮らす少女リヤーナは、魔女と呼ばれる程に強大な、雨を呼ぶ力を持っていた。
王から街々に雨を降らせる巡礼を命じられたリヤーナは、護衛のエイラーン、書記官のナディール、道中で出会った大耳狐のシーラを連れて、旅に出る事になり──。
雨と祈りを中心に、そこで暮らす人々の苦悩や悲しみ、出会いが描かれ、広大な砂漠の景色や、活気のある街並み、血湧く戦いの場面、美しい雨の描写に、心を奪われる事間違いなし!!
そして何と言っても、キャラクターが魅力的!!
悲しい過去を抱え神秘的に我が道を行くリヤーナ。
私の最推し、強くて世話焼きで熱い男エイラーン。
知的で温和だけど敵に回すと怖そうなナディール。
そして可愛く賢いもふもふ、シーラ。
三人と一匹のバランスが絶妙で、いつまでもこの旅を見ていたい……。
広い世界に触れ、少しずつ感情を見せるようになるリヤーナですが、これからどんな物語へ進むのか……。
悲しみによって降る雨は、嵐のように荒々しく、時には霧雨のように優しく美しい。
リヤーナが降らせる雨は、天に昇った誰かの悲しみであり、地上で暮らす誰かの希望。
命が巡るように、天と地を巡る美しい表現に、このお話を読んだあなたも、きっと一緒に祈りたくなる。
そんな素敵な物語です。