火災により家を失った天涯孤独な美人芸者に救いの手を差し伸べたのは……。

 天涯孤独の主人公は吉原にて桔梗という芸名で唄に三味線、踊りで身を立てる芸者でした。

 ある日、家に雷が落ちて火災となり、主人公は何もかも失ってしまいます。

 借金が嵩んでいた主人公は隅田川で自死を考えましたが、そこに龍来屋という茶屋の主人が現れ命を救われます。

 ——実は、茶屋の主人には秘密がありました。

 主人は隅田川に繋がるお堀の主の大蛇。
「龍来屋」は人の世で「人間のふり」をして暮らすあやかしたちが集まる料亭でした。

 町では落雷による火災や連続殺人事件がおこり、『さと』という名の人物が次々と殺められます。

 ——迫り来る恐怖に翻弄される主人公……。

 ——人々を脅かしている犯人とは……。

 吉原で起こるあやかしと人間の物語。
 その時代にタイムリープした錯覚に陥るほど丁寧に描かれた情景描写と巧みな文章力。

 読み進めるほどに、作者様の世界観に引き込まれます。



(第30話 「さと」を訪ねて 拝読後のレビュー)

 

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