概要
意思を持つ杖と共に、約束を果たすべく極寒のシャラントワ大陸辺境に位置するストゥーヴァ村へ向かう。
物語は、まだ五歳だったファナエラを凶悪な魔獣から救ったところまで遡って始まる。
彼女はアシェリーテアから別れ際に、予言ともいうべき特別な言霊を受け取っていた。
そして現在、ファナエラは二人の娘を育てる母親となっていた。
下の娘が五歳の誕生日を迎える夜、予言どおりに言霊が継承された。
約束は果たされた。二度目の邂逅は、物語を思いがけない方向へと誘っていく。
かねてより娘たちに目をつけていた魔獣が、魔力の目覚めをきっかけに襲来したのだ。
迎え撃つアシェリーテアは、圧倒的魔術をもってこれを殲滅する。
彼女しか扱
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!流行りを拒む、格調高いダークファンタジー!
10話まで拝読し、そのあまりの読み応えと世界観の深さに、一気に心を掴まれました。
大大好きな作家さんである水無月 氷泉様の紡ぐ最新作です。
昨今のライトノベルのテンプレ的な展開とは一線を画す、地に足のついた重厚で硬派なストーリー。
何より、言葉一つひとつの言い回しがとにかく美しく、五感に染み渡るような洗練された描写に惚れ惚れする今作。
神話の時代を思わせる緻密な世界観と、過酷な運命を背負わされた主人公の造形が、物語のダークで格調高い雰囲気をより一層引き立てています。
まだ10話という序盤でありながら、すでに名作の風格と確かな熱量が漂っており、この先に何が起こるのか……ワクワクが止まりま…続きを読む - ★★★ Excellent!!!テンプレ要素を排除した骨太ダークファンタジー!
銀蒼の魔女アシェリーテアが、意思を持つ相棒の杖「銀蒼月の錫杖(ジェルブリュア)」とともに旅をする物語です。
世界観がしっかりと作り込まれていて、魔術と魔法、魔獣より遥かに恐ろしい魔禍獣、語りかけてくる茸たちなどが登場する重厚なファンタジーとなっています。
「銀蒼月の錫杖」は「ジェルブリュア」、「魔禍獣」は「ガルドルム」と読むなど、所々で出てくる独自言語もかっこいい!
物語の冒頭では、五歳のファナエラが魔禍獣に襲われているところを、アシェリーテアが助けます。
美しく輝く銀の長髪を風になびかせる銀蒼の魔女。彼女が振るう力は圧倒的でした。
ただ、ファナエラは異常な記憶力を持っていました。そ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!美しき宿命の檻で、魂が叫ぶファンタジー
過酷な「絶望」を美しき「カタルシス」へと昇華させる、極めて精緻な工芸品のような物語でしょうか。銀世界の静謐な描写の中に置かれた主人公・ファナエラ。彼女が背負う「貧困、病、記憶の忘却」という三重苦は、一見すると救いようのない悲劇に映る。しかし、読み進めるうちに気づかされるのは、これら全ての理不尽が、後に訪れる「最強の言霊」の覚醒を際立たせるための、完璧なまでに計算された「逆光」であるという点でしょう。
本作は、単なる無双劇ではない。それは「どれほど運命に翻弄されようとも、最後には圧倒的な超越者によって見出され、存在を全肯定される」という、究極の救済願望であり、アシェリーテアという絶対的な保護…続きを読む