素朴な風景描写と鮮烈な色彩。そして怪異は、そこに静かに混ざる
- ★★★ Excellent!!!
主人公が子供のころに体験した怪談話です。
でもそれは、“怖い”だけではなく、静かで物悲しくもあります。
ぞっとするようでいて、寂しさと悲しさがあり、
寂れているようで、美しい。
素朴な漁師町の描写がとてもうまく、見たことのない町なのに、まるで思い出のように脳裏に思い浮かびます。
そこに足されるのは、鮮烈な赤蜻蛉と、彼岸花。
彼岸花は動物除けであり、また結界でもありました。
死した者がこの世に現れるのは、願いを、執着を持っているから。
それがどんなものであれ。
静かに心に響く怪談話です。
ぜひご一読ください。