「気が付くと朝だった。
私は〇〇になっていた。」
という文章から始まる、全5話のループものSFです。
私ループもの好きなのですが、この作品は、全く読んだことのないループものです…!!
文章、雰囲気、展開、読後感。
全てが独特で斬新で、読んでいて「すごい!」となります。
私は4話目が特に好きです。
核ミサイルの独白なんて、考えたこともなかったです!
開発者のT博士の細工も、とても良いです。
唯一無二の文章も素敵です。
素晴らしい短歌や俳句を詠まれる滝口様だからこその、センスとリズムが光る文章。
散文詩のように印象的で大好きです。
私は4話目の、
「どういうこと?
どういうこと?
どういうこと?」
などの3回のリフレインが特に好きです。
この作品は、昨年全4話で公開されていた作品のリニューアルバージョンだと思います。
旧バージョンもとても良く、大好きでしたが、パワーアップした完成版を読むことができてうれしいです。
カクヨムコン11【短編】応援しております!!
レビュー失礼します。
滝山アルファ 先生の作品は、
いつ拝読しても、肩肘張っていかめしい面で文字と向き合ってる心を解してくれます。
こちらの作品は5名の登場人物が出てくる、途中で読み終わればループからの脱出、
最後まで読めばまたループするという読み方が出来そうなのですが、キャラクターのアイデンティティとしては28歳独身女性の風間鈴音さんが一貫して可愛いでしょう。
核ミサイルになった時なんてやさしさで出来ているし、てんとう虫なんて胃でやさしい成分で出来ている。毒だけど。
鳩が不遇ですが物語に一息付ける存在として、そして最後は花として綴じられるあたりが、やはり28歳独身女性の感性で一貫していると感じました。
滝山アルファ 先生が28歳独身女性なのではないかと思って、ドキドキしている読後感想。大変楽しかったです。┣¨キ(*゚ ゚*)┣¨キ
一話一話の驚きがあって、ぐいぐいと読めてしまいました。
第一話の主人公はテントウムシ。とある家の中に入り込んでしまうものの、住民は優しい。優しくティッシュでくるんで外に逃がしてくれる。
そうして原っぱで気持ちよく過ごそうとするが……やっぱり自然は厳しく、テントウムシにとっては穏やかな状況ではなかった。
そして、物語は第二話へ。テントウムシであった「私」は今度は家の住民になっています。
つまり、「私」は「このシチュエーション」に登場する様々な「存在」に次々と生まれ変わるという。テントウムシから始まり、それを逃がしてあげた住民。そして次は……と。
一体、「私」の身には何が起こっているのか。そして、今の「この場所」ではなんらかの異変が発生しているのか。
同じ時間をループ。その度に別の何かに生まれ変わっている。そんな異常な状況のんかで、立場を変え、視点を変え、「いま」起きていることを少しずつ掴んでいく。
そうして見えてくる状況。衝撃的な「ある存在」に生まれ変わったことにより、事態が大きく意味を変えていきます。
……いやもう、とにかく圧倒されました。
視点変換されてループしていく設定がとにかく面白すぎる。それによって事情が少しずつ見えていくサスペンスな展開。
読者の心をがっちりと掴み、「次には何が起こる?」と強い興味を抱かせる。とても充実した読書体験を得られる一作でした。