■路線一覧
①御坂本線
区間:昇仙峡~釈迦堂
詳細:御坂急行のルーツとも言える路線であり、身延鉄道と甲府市、山梨県の共同事業として着工された。元来は首都圏のベッドタウンとして整備予定であった甲府市の市営地下鉄となる予定だったが、その後計画が凍結された。
後に身延鉄道が京王の持っていた相模原線の延伸免許を取得することで、相模原線と一体的に運転することが計画され、事業体は御坂急行電鉄として独立。軌間を京王と同様の1372mmに変更することで同一規格とし、開業した。
全駅が2両編成までの対応で、地下駅にはフルスクリーン式、地上駅にはゲート式のホームドアが設置されている。いずれも3ドア対応であり、3ドア2両編成のM2000系のみが入線可能である。電報略号は「ミサホセ」。
②相模原線
区間:橋本~西甲府
詳細:橋本~西鳴沢間は朝霧線とともに、京王帝都電鉄が相模原線の延伸線として保有していた免許を用いて建設した区間であり、京王相模原線からの直通列車が多数運行される。一方、かじか沢~西甲府間は上述の御坂本線の支線として甲府市営地下鉄となる区間であった免許を用いている。両者を接続する区間として御坂急行が新たに免許を受けて開業した西鳴沢~かじか沢間はループ線が連続する山岳区間で利用客は寡少であり、運行本数も極めて少ない。
甲斐岩間駅、回送列車は甲州落合駅まで京王所属の10両編成が入線可能となっているが、それ以北の区間は2両編成のみで、使用車両はM2000系に限定される。西甲府駅を発着する列車はなく、ほとんどの列車が山宮温泉駅まで御坂本線に乗り入れる。
月夜野駅以西では10両編成の停車に対応している駅は少なく、富士急ハイランド前駅以西では8両編成の停車にも対応していない駅も多い。青野原駅以東は4ドア対応のホームドアが設置されていることから、運用車両は4ドア車と2ドア車に限定され、3ドア車のM2000系は営業列車での入線は不可である(京王御稜線、競馬場線での線内運用に就くため、京王乗り入れ設備搭載車両に限り回送で走行する場合はある)。
ホームドアはかじか沢~西甲府間が3ドア対応、橋本~三ヶ木間が4ドア対応で、その他の駅は4ドア車と3ドア車両方が停車するため、設置されていない。電報略号は西鳴沢以東が「サハホセ」、以西が「サハセ」。
③須走線
区間:甲斐平野~御殿場
詳細:甲斐平野駅から御殿場に至る支線であり、全線が4両対応であるが、ラッシュ時以外はM2000系2両編成で、甲斐平野で折り返し相模原線西湖駅まで乗り入れる運用が基本である。一部列車はそのまま甲府方面へ向かい、山宮温泉駅まで直通する。
富士スピードウェイ駅はレース開催時のみ京王線からの準特急や特急、京王ライナーなどが乗り入れるため、片側ホームが10両対応となっている。ホームドアは設置されていないが、3ドア対応の固定柵が設置されており、4ドアのM3500系は当線内での運用時は中ほど2ドアを締め切る。電報略号は「スハセ」。
④朝霧線
区間:西鳴沢~富士宮
詳細:京王帝都が相模原線の延伸線として取得した免許を活用しているため、朝霧駅までは一部駅が10両対応となっているものの、乗り入れは土休日に限られる。大石口駅以南はホーム柵が設置されており、4ドアのM3500系は中ほど2ドアを締め切って運行する。朝夕ラッシュ時は4両編成、それ以外は2両編成での運行が基本。電報略号は白糸以北が「アサホセ」、以南が「アサセ」。
■運行形態
◆京王ライナー
最上級種別。上りは全区間全席指定、下りは京王永山まで座席指定制で、以降は自由席となる。このため、下り列車は上り列車の止まらない京王永山と南大沢に停車する。
<愛称一覧>
・「ペガサス」:新宿駅から青野原駅より先に乗り入れる定期列車の愛称。平日は朝夕ラッシュ時に遠距離通勤客向けに1往復が設定されているほか、日中の行楽輸送向けに定期1往復が新宿~西鳴沢間、臨時1往復が新宿~忍野八海間で運転される。土休日は新宿~朝霧高原間と新宿~西鳴沢間で1往復ずつが定期で運行され、これに新宿~甲斐平野間の臨時一往復が加わる。
・「ゆるキャン△梨っ子リレー」:身延鉄道が運行する甲府~身延間の臨時急行「ゆるキャン△梨っ子号」の運転日に、これに接続するダイヤで運行される臨時便であり、新宿~甲斐岩間駅間で運行される。10両編成としては最も長い距離乗り入れる列車である。
・「富士ハイスピードドリーム」:前述の甲斐平野止まりの臨時ペガサス号を一駅富士スピードウェイ駅に延長運転する形で設定されいる臨時列車で、富士スピードウェイでのレース開催日のみの運転。
・「スレイプニル」:京王線新宿と津久井湖または青野原の間で朝夕ラッシュ時にのみ運転される通勤ライナー。
◆「ユニコーン号」/「セイレーン号」
M3000系を2編成連結した8両編成で、京王線新宿駅から御殿場駅、白糸駅まで乗り入れる、多層建て列車。甲府方4両が新宿~白糸間のセイレーン号、新宿方4両が新宿~御殿場間のユニコーン号で、途中甲斐平野駅で分割併合を行う。
新宿~津久井湖間は上りと下りで列車種別が異なり、下りは京王ライナーで、京王永山駅まで全席指定となるが、上りは全席自由席の特急となる。上り、下りともに津久井湖駅以西は各駅停車となる。土休日にのみ1往復が運行されるが、かつては行楽輸送の基幹種別の一つであり、臨時便も運行されていた。
◆特急
<愛称一覧>
・「ウンディーネ」:土休日に新宿~西鳴沢間で1往復が運転されるほか、平日朝夕ラッシュ時に遠距離通勤客向けに2往復が設定されている。月夜野駅以西のホーム長の関係で8両編成での運転である。すべて京王車。
・「ローレライ」:主に朝夕に運転される、相模原線の速達輸送の基幹列車。10両編成で新宿~津久井湖/青野原間を結ぶ。すべて京王車を使用。臨時で青野原駅以西に乗り入れる場合、ホーム長との兼ね合いからウンディーネが停車する一部の駅には停車しない。
・「じんば」:新宿から京王八王子、楢原口、京王五日市、檜原口方面へ向かう特急。
・「たかお」:新宿と高尾山口を結ぶ特急。
◆準特急
相模原線においては日中時間帯に、特急を置き換える形で設定される。京王多摩センター以西で各駅に停車となるため、臨時で青野原駅以西に乗り入れる便を除き御坂急行線内では各駅停車。
◆急行
・「シルフィード」:土休日に東葛常南線から都営新宿線を介し、京王線西部各地へ向かう急行列車。御坂急行線には忍野八海駅まで土休日に1往復が乗り入れる。車両は都営車10両編成が使用される。
◆快速
・「ふよう」:土休日に御坂急行線内で運転される速達種別。山宮温泉~青野原間に1往復、山宮温泉~御殿場間に1往復、御殿場~富士宮間に1往復、富士宮~月夜野間に1往復が設定される。すべて2両編成のM2000系で運転され、かじか沢以北の地下鉄区間に入らない便はボックスシートの試作編成が優先的に充当される。
◆各駅停車
甲斐平野以東の区間は日中と朝夕で大きく運転体型が異なる。朝夕は京王線新宿~青野原間(8/10両)、青野原~忍野八海/西鳴沢間(4両)に二分され、日中に関しては平日は京王線新宿~若葉台(一部京王多摩センター)間(10両)、若葉台~津久井湖間(6両)、津久井湖~月夜野間(4両)、月夜野~甲斐平野/忍野八海/西鳴沢/富士宮間(2両)に区分、土休日は新宿~若葉台間(10両)、若葉台~月夜野間(6両)、月夜野~甲斐平野/忍野八海/西鳴沢間(4両)が基本だが、土休日の夏季はこれにいずれも2両ずつ増結される。
甲斐平野以西では、御殿場~西湖間、甲斐岩間/かじか沢/共立病院前~山宮温泉間、昇仙峡/山宮温泉~笛吹/御坂/釈迦堂間、甲斐平野/忍野八海/西鳴沢(一部月夜野)~富士宮間に大別され、時折御殿場~山宮温泉間の甲府地区・富士五湖地区を連絡する便が紛れ込む。