「円城塔賞 現代ファンタジー」を含む小説

　朝起きたら、額に妙な跡が付いていた。 　後輩は「なにかの足跡じゃないですか？」というが、足跡のサイズからして体長およそ10㎝前後の直立二足歩行型の生物ということになる。 　そ…

監視対象は小学生の少女、コードネーム「シラユキ」。警察庁キャリアのエリート・中川理沙は、年末に冗談のような指令を受ける──「小三女子を監視せよ」。 その一件はいじめ案件のはずだ…

現代にダンジョンが出現して10年近く。現代兵器がほぼ通用しないため各国にも制圧・管理する術がなく、一方で、裏社会でも追われるような札付きが逃げ込み、ダンジョン内は暗黒地帯として定…

俺には記憶がない。いつからか、研究所から金が振り込まれている。それが当たり前だった──ある日、隣人が言った。『お前はモルモットだ』と。

【警告】 本テキストデータは、四百文字という記述制限下において発生した「知的生命体」の観察記録である。 彼らは環境の狭小性を克服するため、モニター越しの観測者である「あなた」への…

誰もいないはずの隣室から、聞こえてくる音、その謎が解けた時、長年の恐怖は予想外の真実へ変わる。 改稿しました。旧バージョンは【一話完結】不可思議な短編集に収録してありますので、…

✕一中村はうだつの上がらないサラリーマンだ。高架下、何者かに刺されて、この世とようやくおさらばできる……そんなときイケオジ好きの天使が現れた。しかも実体のない天使は他人の肉体を乗…

俺のせいじゃない！　俺んせいじゃない！　　 悪いのはあの人だ。だから他に方法がなかった。仕方なかった。 ──そんなものはぜんぶ言い訳だ。 何が怪異だ、クソ！　 自分は仕…

​その街から「クマ」はいなくなった。代わりに現れたのは、筋肉が内側から蠢き、生物学的な法則を逸脱した「何か」だった。 　山と街を隔てていた暗黙の境界線は崩壊し、人々の平穏は「バ…

​「僕と一緒に、幸せを運びませんか？」 ​運に見放され、仕事を失った男・福幸運（ふく・こううん）が手にしたのは、奇妙な求人チラシだった。 辿り着いた先で待っていたのは、人の運気を…

世界を震撼させた涙を失う病『ティアローズ症候群』の流行から15年。 イラストレーターとして暮らす茉莉（まり）の前に謎の男、エッジが現れる。 「茉莉、君の涙を頂戴したく参上した…

　遍（あまね）く万物を照らすのが、私の大切なお役目。それでも、必ずどこかに影は落ちる。私はそれを、単なる努力不足のせいだとばかり思っていた。年の瀬が迫ったある日、あの御方に「見付…

彼女にプロポーズするために指輪を買った。でも、クリスマスイブに別れてしまった。幸せそうな恋人達が、美しいイルミネーションの下で笑っている。この世界で一番不幸せなのは自分だとそう思…

ここは天界。始まりの神が作った、始まりの“世界”。ここの住人は、全員神か神見習い。 そんな世界には、“世界創りの学校”がある。 そんな“世界創造学校”で活躍する3人の神見習い…

建材販売会社に勤めるサラリーマンの主人公が飲み会帰りに 酔っ払って自分の部屋のドアを開けると、そこは未知の空間！？ ヒエラルキーの最下層のサラリーマンの身に起きる出来事とは・・・

ある日、僕の仕事仲間は「最近、呼ばれなくなった」と静かに語る。 理由はただ一つ――“長い”から。 効率と即時性が求められる時代に、かつて熱狂を生んだ表現は敬遠されていた。 そ…

未来で大きな問題となっているゴミの処理方法、とある企業の発明によってゴミ問題は解決するがゴミによって様々な事が巻き起こる。

【空が心を病む程度シリーズ】第一作目になります。お手柔らかにお願いいたします。

愛の最高の瞬間、幸福度99.9%に達すると時間が巻き戻る呪い、「無限改善の法則」。 主人公ユウタは、愛するアヤカとの過去数百回の記憶を持ちながら、**「もっと完璧な幸せがあるは…

トラック運転手の日暮（ひぐらし）は、娘が踏みつけた「金色の排泄物」を通じて、世界を揺るがす病原体『キンフルエンザ』を発見する。 感染者のフケや汚物が純金に変わるという、最悪に皮…