ゴミ問題

鶏白湯

ゴミ問題

 20XX年 世界は大きな問題に直面していた。

 急速に進化する技術の影響で、新しいものが出来るたびに産業廃棄物や古い商品が捨てられ、爆発的に増えた人口によって家庭ゴミの排出量も大幅に増加した。

 世界中でゴミ問題の解決策に対する議論が行われ、とある企業が最新技術を駆使しゴミ問題を解決へと導く機械を開発した。


 その機械は物体を過去に飛ばすゴミ転送装置であった、大量のゴミを転送装置を使って過去の時代に飛ばすことでゴミを廃棄するという方法であった。

 この技術によってゴミの処理にかかる費用も土地も大幅に減らすことが可能になっった、転送装置は正式に採用されて全世界に普及したことでゴミ問題は解決された。


 ゴミの一つは砂漠の国に飛ばされた、砂漠の国の人々はゴミの山を発見するとその中から不思議な装置を見つけて持っていった。

 その装置は設計図を読み取らせるだけで自動で短期間かつ正確に建築してくれる装置であった、人々は装置を使って亡くなった王のための巨大な墓を作った。


 ゴミの一つは遊牧民族の住む場所に飛ばされた、遊牧民達はゴミの山を発見するとその中から兵器見つけて持っていった。

 その兵器は搭載されたAIによって敵と味方を自動で識別し、敵と認識した者を制圧する機能を持っていた、遊牧民族は兵器の力を使って様々な国へ侵攻していき巨大な帝国を築き上げた。


 ゴミはあらゆる時代のあらゆる場所へと飛ばされた、人々はゴミの山の中から見つけた物を使って高度な技術を要する建築物や加工品を作ったり、高い知能や能力を持った人物として歴史に名を残した。

 

 当時の場所や時代の技術からは考えられないような技術を持った出土品や加工品などはオーパーツと呼ばれ、学者達を悩ませていた。


 


 

 

 

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