「怪談、」を含む小説

『おしえて！ ドーシン博士』について 前作を読んでいただい方へのおまけ、のようなものです。ご愛読ありがとうございます。

古いカセットレコーダーで、逆再生をして遊んでいただけのはずだった。 懐かしさと好奇心が、何気ない日常を静かに歪めていく。 止めたはずの音、戻らない操作、違和感だけが積み重なる中で…

　霊能力者・間宮響子のもとに、深夜、一本の電話が入る。 　郊外に購入した中古の一戸建てで、毎晩必ず霊が現れるという男からの救いを求める依頼だった。 　霊は姿を変えながらも、必ず二…

【連載中】京都 × 中華道士 × 絶品グルメ。 それは、あなたが捨てきれなかった「もう一人の自分」の物語。 古都・京都。 観光客が行き交う華やかな通りの裏側に、奇妙な「影」…

これまで書いた小説もしくは、短編ほどの構想しか思いつかなかった内容の怪談を4000字以内で完結させた短編集です。前後のつながりは一切ありませんので、どのお話から読んでいただいても…

大正時代。私は蔵の中に住む人魚に出会った。 人魚の名は「いおがみさん」。 私小説風の、静かな怪異の物語です。 大正期の空気や、どこか不穏な気配を感じていただければ。 どの土地の話…

「見ないで」心霊スポットの生配信中の最中、映り込んだのは、絶対にいるはずのない少女の背中だった。 動画配信グループ『トレンドライン』の蓮たちは、肉眼では見えないその背中を、カメ…

AIにまつわる掌編の怪談連作。 それを語る者は何者か。そこで語られていることは何なのか。 ※この作品の執筆に、生成AIは使用されていません。 　少なくとも、あなたの知るような、生…

身から出たサビで生首になってしまった文車妖妃玉緒。 彼女の語る様々を楽しみませんか？

悲劇的な物語をハッピーエンドに変える「グッドエンディングマニア」ことGEMのミカ、マイコ、テンマ。 今回の彼らは、幽霊に殺される男・新三郎を救うため、怪談『牡丹灯籠』の世界へ潜入…

自転車を祓えると言うので頼んだ。

近所の川では、よくザリガニが捕れる。 川から生き物がいなくなったと言われても、僕には実感がなかった。 けれど、家に持ち帰ったザリガニは、必ず水面を見上げたまま動かなくなる。 誰…

その道では車が消える

実家に帰省中、突然の渋滞で動けなくなってしまった親子。仕方なく車中泊していると、助手席の窓が叩かれて。

小学五年生の秋。 部活終わりの夕方、友達と三人で校舎のトイレに入った。 誰もいないはずの校舎で、 遠くから救急車のサイレンが聞こえてくる。 次第に大きくなる音に、 私たちは同…

この一連の文章群は、私の学友である本伴宏昌が生前に集めていた個人ブログや動画サイトに投稿された怪談を再編集し、体裁を整えたものになります。 投稿された怪談の内容やそれぞれの怪談の…

　———2017年夏。 　50年前に地図から消えたはずの島が、何の前触れもなく海上に浮かんでいた。 　その名は、晏唐島（あんとうじま）。 　原因は不明。記録も不明。 　ただ…

わたしの人生は灰色だった。 なんの特技もなく。なんの取り柄もない。 小学校のころに手に入れたこの変な苗字のせいで目立ったこと以外は、なにもない。 きたる、高校二年の梅雨。 わた…