思っていたよりも、遥かに遣り手だった。

美術の時間にペアになって互いの顔を
描く…そんな経験がある者は多い。
只、諾々と…或いは楽しみながら…描く。
 楽しめるならば、楽しんだ方が良かった
かも知れないけれど。
  何となく面倒臭い上に、嘘臭い。

 だから、自分の 手 を描いた。


一言でいえば アンニュイ で無為な
日常の中に口を開けた シュール な
悲劇だが…。

   気が付いた事には、拍手喝采。


これは『鳴り手』だ。けれども本当は
『成り手』だった、と気付く間もなく

 『形手』なのだと知った恐慌。


      どの道、かなりの遣り手。