あの日のボーイソプラノをもう一度

物語は、静かなバーから始まる。

主人公はここの常連。
マスターとの気心知れた会話が耳に心地よい。
主人公は、マスターに「エッグノッグ」をアルコール抜きで注文した。

二ページ目からは、舞台が主人公の少年時代へと移る。
クリスマス直前、廃教会の誰もいない礼拝堂に響いていたボーイソプラノ。
その歌声の主は、ブロンドの少年だった――

ここからどのように「エッグノッグ」へと繋がるのか。
また、主人公がなぜ今の仕事を続けているのか。

遠い日の記憶が光に溶けてやさしく降るような、冬の日の掌編。
こんなバーのカウンターで、温かいエッグノッグを飲みながら読んでみたくなった。

著者曰く、この作品は『「話を聞かせて」の閑話にあたる』とのこと。
未読の方は、ぜひそちらも読んでほしい。

「話を聞かせて」ファンより

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