主人公の気持ちが、なんだか痛いくらいに伝わってきます。
もう戻らない日。そしてもう手の届かなくなった人。
妻を亡くし、無気力なまま骨壺と生活する主人公。妻と過ごした日々に想いを馳せ、そのささやかながら幸せだった日常を思い出す。
そんな彼の家に、ごく普通に帰って来る人が現れて。
もう、彼の立場だったら、現実かどうかとか、正体がどうかとか何も関係ないと思えるだろうな、と強く共感させられました。
「あの日々をもう一度」というのは、ある程度の年数を生きていれば多かれ少なかれ誰もが持つ感覚だし、今は普通に傍にいてくれる人だって、いつかは会えなくなる日もきっとくる。
目の前の日常とか、近くにいてくれる人とか、改めて大事にしたいなと思わされました。