概要
命が卵からしか産まれない世界で、満里奈は体内に子を宿す
その世界では、あらゆる動物は卵から生まれていた。ウサギも、サルも、人間も、みんな卵から生まれる。
御厩 満里奈(みまや まりな)は、奇病『卵黄欠乏症』のために正常な卵を産めず、それ故に子供を諦めていた。しかし、新たに開発された人工臓器『子宮』が満里奈と同じ病気の人に希望を与える。満里奈は、『子宮』の臨床試験の被験者に名乗りを上げて……
お題フェス11 第二弾、お題『卵』で書きました。
御厩 満里奈(みまや まりな)は、奇病『卵黄欠乏症』のために正常な卵を産めず、それ故に子供を諦めていた。しかし、新たに開発された人工臓器『子宮』が満里奈と同じ病気の人に希望を与える。満里奈は、『子宮』の臨床試験の被験者に名乗りを上げて……
お題フェス11 第二弾、お題『卵』で書きました。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!人間が卵を産むのが普通の世界。その世界で、人類初めての『出産』を試みる
おお、これぞSFだなあ、と設定がとても面白かったです。
この世界に住む人間(というか全ての哺乳類も)は全員が「卵を産むことで子孫を増やす」という体をしている。
そんな中で主人公である満里奈は「卵黄欠乏症」として卵を産めない。そのために子供は諦めるしかないと思っていた。
でも、諦めなくていいかもしれない。卵生が絶対となっているこの世界の中で、「子宮」なるものを体の中に移植することで、人間が直接胎内で子供を育てて産むことができるようになると伝えられる。
この感じがまさにSF。「大前提」となっている自然界の条件を別のところに置くことで、現在は「普通」となっていることを「特別」なもの…続きを読む