尊重と敬意とをたずさえて

『そんなまちでわたしは、これからも生きてゆく。』

 ラストの一文がこんなに決意に満ち光り輝いているのを見たことがない。
 多国籍文化の街、尊重しあって生きてゆかねばならない街、そこで生きていくということは、日本という国土の上にありながらも、確かに脈打っている彼ら異国の人の文化を受け入れるということでもあるし、同時にそこに吹き溜まっていく治安の悪さをも呑まねばならないということでもある。
 それでも、あえて、この「まち」に住むと宣言する、そこにこのエッセイの真骨頂があるとみた。

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