朝起きると、赤い糸が見えるようになっていた女の子のお話。そうです、作者さまが紹介文に書いていらっしゃるとおりの物語です。主人公が見る「赤い糸」。──まさに、運命の赤い糸です。「いつか出会う運命の人」こう言うと、なんだかその出会いが楽しみになってしまうのはなぜでしょう。きっと、その言葉から無意識に、どこか甘やかで理想的な将来を想像してしまうからなのでしょう。……いえ、でも主人公のこのあともきっと、薔薇色です。──文字どおり、薔薇色です。運命の赤い糸に、結ばれた相手がいるのですから……。
「運命の赤い糸」という言葉があります。恋人同士になる人や、結婚する相手とのつながりを表すときに使われますよね。でも、運命って、恋に限って使う言葉ではないと思うのです。いろんな運命がありますよね。友達との出会いとか、偶然入ったラーメン屋が大当たりだったりとか、道端で百円玉を拾ったりとか。死んだりとか。あなたの小指から伸びる赤い糸。その糸の赤は、何を表しているのでしょうね?
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(230文字)
まず初めに。当たり前のことですが、読んでいただきたい。というのも、この『読む』という行為をしていただきたいのです。『赤い糸』。この題名の指ししめす先にあるものは……。これぞホラーの奥深さ!ぜひご体験を!!
朝起きたら、小指に赤い糸が巻きついていた。恋人やパートナーがいないひとなら、この糸の先に誰がいるんだろう? とワクワクドキドキしてしまいますよね。この物語の主人公もそうでした。糸をたどった主人公はある男性と出逢い、甘~いロマンスが……始まりません。タグを見てみましょう。この作品のジャンルはホラーです。常識を覆すような発想に、無駄も不足もない完璧な構成、「こう来たか!」と唸らされるオチ。掌編ホラーのお手本のような名作。まず読んで、とにかく読んで、いますぐ読んでとしか言えないのがもどかしいです!
ある日ある時。運命の赤い糸が見えるようになった主人公。彼女の心は高鳴ります。まだ見ぬ出会いへ思いを馳せるのです。心を弾ませるのです。本作を読む方は、彼女のその〝ときめき〟の果てを見ることになるでしょう。さて、物語の果てに繰り広げられるのは、どんな情景なのでしょうね。物語を追った方の胸中には、その追従の終わりに驚きと恐ろしさが迫る事となるはずですよ。きっとね。その終わり、見たくはないですか?おすすめですよ?
こんな『縁』は嫌だ。主人公は、あるとき、小指の先から赤い糸が見えるようになりました。それは母親の小指からも伸びており、父親と繋がっているので、ああこれが運命の赤い糸なのか。と、思い、気になる男性数名を思い浮かべながらウキウキと赤い糸の先を想像していた……………………のが間違いだったという話です。この話の教訓は、『先入観を捨てろ』ですね。確かに小指から伸びていて、赤い糸だよ。そんなもの、あれしかないだろう。と思うのはわかります。そうじゃないケースもある! ということだけは肝に銘じておかなければならないのかもしれません。赤い…続きを読む
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