フグは食いたし、命は惜しし。。飽くなき食を追求する人間賛歌!

 といったものの、そこまで大仰なものではございませんw
 普段はホラーばっかり書いてる遠部さんが、カクコン用に、普段から考えておられた食に関する一考察を著されたエッセイです。

 フグは食いたし、命は惜しし。とはよく言ったものです。
 どの時代でも、美食を追求するチャレンジャーはいたことでしょう。きっと死んだ人も沢山いるでしょう。
 個人的には、ホヤとかナマコとか、まああれも相当ですけど、……あれを齧ってみようっていう気持ちは全く分からず、きっと仲間から「あーあ、しらんぞ」って言われたと思いますが、あれは生鮮食料品だからきっと死ぬことはなかったでしょう。
 ですが、発酵食品はどうなんでしょう。よく言うじゃないですか、羊の胃袋にミルクを入れて旅に出たら(ほんとか? 半日で腐るんじゃないか?)、発酵してチーズになってたんだけど、なぜか「勿体ないから食ってみっか?」ってあれ。相当ですよ、この人、チャレンジャーですよ! 納豆や鮒ずしも同じことが言えると思います。

 と、学研の発明・発見のひみつ、を思い起こさせられる好編でした。

 こういうエッセイは大好きです。
 お勧めです。是非お読みください。

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