あなたはどう読む?

 死の兆候が見える青年、修司。
 誰も感づけないような能力は、呪いとさえ呼べますね。

 おかげで彼には、特別な友人がいます。
 その名は陸斗。死神です。

 死神の世界も複雑で、担当や仕事があるようで。
 公正かつ不条理という「死」の性質を体現すべく、使命を果たしているのだとか。
 人類にとっては恐ろしい存在ながら、不可欠なのでしょう。

 もちろん人が死にすぎてはいけません。
 ほどよいペースで、無作為かつ明確に誰が死ぬか。
 死神は各自、ルールを作って運用しています。

 ――――そのルール、逆手に取ったらどうなるか?

 ええ。
 死神を使って、殺しができてしまいます。

 陸斗の担当の過疎村で、まさにその状況が起こりそう。
 修司は陸斗に頼まれ、惨劇が起こらないように村人たちを探ります。

 すると……不思議な状況が次々と。
 本格ミステリーの銘にふさわしい謎に挑むのが一つ目の楽しみ方です。
 さて、あなたは読み解けるでしょうか?

 しかし、です。
 本作はそんなものではありません。

 まさか感動させられることになるとは。
 探偵役、死神、さらには村人に思いを馳せられるミステリーがかつてあったでしょうか。

 いろいろな楽しみ方のできる本作。
 あなたなら、どう読みますか?

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