他愛なく、トンデモない朝の会話

 作者様はご存じのとおり、人気キャラクターを多く輩出されていますよね。
 本作の舞香もまた、『かえる五景』や『卵の素』で強烈な印象を残す一人であります。

 彼女の特徴はなんといっても、好き放題すぎる行動でしょう。
 今回は「雨は嫌い」と、雨雲のかからない十キロ上空で生活したいと言い出す始末。
 盛り土だとかなんとか……

 その発想を頭ごなしに否定するでもなく、丸飲みでもなく受けるヒロ。
 二人だからこそ絶妙な具合で成立するバランスは過去作同様で、良い意味で自然。

 この他愛もない空気感のリアルさが、フヅキ文学の柱の一本のように思えます。
(残りの柱は、ほかの作品をお読みになるとわかるでしょう)

 しかし、です。

 なぜ舞香は突然、トンデモ案を思いついたのか。
 ちゃんと理由があるみたいですよ?

 過去作を知らなくても楽しめる一作。
 未読の方はこれを機にのぞいてみると、二度おいしいかもしれません。

 オススメします。

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