死神によってルールが異なる
- ★★★ Excellent!!!
死神にはなれないなと思った物語です。
この話の中で死神は、人の死に関してのルールを自分で考えないといけない。例えば、横断歩道を渡るときは、白いところだけしか踏んではいけないというルール。これを守らない人は、即日死に至る。
そんな死神陸斗と幼い頃に知り合ってしまった主人公の修司は、すぐに死ぬ人も視えてしまう。しばらく離れていた二人は、修司が大学生になってから再会した。
死神というと、黒っぽいいでたちで大きな鎌を持っているイメージだが、この話の死神は、ごく普通の若者だ。
そして彼は、修司にごく普通の友達のように接して、とても大事な頼み事を持ちかける。
11人しか住民のいない田舎の村で繰り広げられるさまざまな事件。村人の死に陸斗は関わっているのか!巻き込まれた形の修司は、事件とどう関わって行くのか?もう、初っ端から目が離せない!
陸斗が考える“死神のルール”がどんなものになるのか。自分でも考えてみたが、とても難しいと思った。例えば冒頭に書いた横断歩道のルール、それがみんなに分かってしまったら、そのルールは使えなくなる。
誰もそれがルールだとは分からないルールを考えなければならない。果たしてこの死神は、どんなルールを考えるのか。
カクコン10で受賞した長編“パルメザンのちっぽけな祝福”の書籍化が決まった“プロ”作家の黒澤さんが、満を持して送り出した本格ミステリ。
まだ序盤です。今からでも遅くはないから読み始めましょう!