幼馴染みの男女って、恋人までは発展する確率は低いのではないかと思われる。
お互い、きょうだいみたいな関係から抜け出せず、意識することもなく別々に恋をする。
この作品の二人も、思春期を迎えてからは、口をきくこともなくなっていた。
しかも、読書家で三島由紀夫を崇拝する僕は、全てをかわいいで表す彼女の語彙力のなさを嘆いていた。
そんな僕だが、ある雷雨の夜に家の鍵を持って出るのを忘れた彼女を自宅で雨やどりさせることになる。
うっかり彼女に女を感じてしまう僕。
最後に耳元で囁かれた言葉は、三島由紀夫のどんな美文も敵わない言葉だった。
恋する心に響く言葉とは、文学を超える力があるのだ。
おススメです。
いやあ、ラストにやられましたな。
主人公は、三島由紀夫の金閣寺に没頭する文学少年なのでしょうな。
だので、語彙力の低い会話がお気に召さないのだとか。
こういう学生、いますよねー好みです 笑
語彙力の低いといえば、彼には語彙力の低い幼馴染がおりました。
何でもかんでも、「かわいい」と言って済ますのだそうです。
彼女のかわいいの守備範囲は、全盛期のロッテ小坂誠のごとく広く、ゾンビですら「かわいい」の対象だったのだそうで。
家も隣同士で、昔は手を繋いで公園に行く中だったのでしょうが、思春期なのでしょうな。
次第に離れていき、男の子の方は金閣寺に行ったのでした。
ある、雨の日のことにございます。大雨です。
雷も降ってきます。
部屋のインターホンが鳴ると、そこには「かわいい」の彼女が立っておりました。
なんでもこの大雨のタイミングで家の鍵を忘れたのだとか。
男の子は、彼女を家にあげ、タオルを貸し、シャワーを使わせてあげるのでしたそして……
という話です。
先ほども言いましたが、ラストが好みです。
どんなに知識をつけようが、世の中の本を七千冊読み漁ろうが、
「その一言」には勝てないんですよ。男の子は。
ご一読を。