「死神のルール」がミステリの核になる構造の巧みさが際立つ本格ミステリー

死神の存在を“理不尽の象徴”ではなく“ミステリの装置”として扱う発想が鮮烈

死神・陸斗が理不尽に命を奪うためのルールを設定する……その設定自体が強烈なのに、そのルールを誰かが悪用して殺人を成立させるという二重構造が見事です。

幼馴染の人間と死神。
この超えられない線が事件の緊張感だけでなく、二人の会話や行動に独特な切なさを感じさせます。
逃げ場のない村で、誰かが死神を利用しているこの設定が恐ろしくリアルです。
果たして犯人は?
どう展開していくのかハラハラドキドキで続きを待っています。

こんな作品を書ける人がいるのか?
その人の名は黒澤 主計様。
実に見事です。
現在好評連載中!

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