概要
それが見えるようになったのは、一匹のポメラニアンと出会ってからだった。
筑波アニマリエ高等学校。
動物科を持つこの学園で、最近“嘘”にまつわる小さな事件が増えている。
証言が食い違う盗難事件。
責任をなすりつけ合う生徒たち。
嘘を嫌う少年・九条零司は、
不思議なポメラニアン〈くーちゃん〉と出会う。
その瞳は、人の嘘を“色”として映し出していた。
やがて零司は、ある事件をきっかけに冤罪の渦中へと落ちる。
追い詰められた彼が頼ったのは、くーちゃんの力だった。
黒く滲む嘘。
揺れる色の真実。
嘘は悪か。
それとも、誰かを守るための色か。
放課後、もふもふが嘘を暴く。
新感覚の学園ミステリー。
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おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!~嘘が色になる世界の、優しいミステリー ~
「嘘は色になる」という一行の設定が、この作品の全てを支えている。盗難事件や責任の押し付け合いという地味な学園トラブルが、くーちゃんの瞳を通すことで「誰が何を隠しているか」という緊張感のあるミステリーに変わる。
九条零司の「嘘を嫌う」という芯と、過去に失った犬への想いが重なっていく構成が丁寧で、推理ものとしてだけでなく心理ドラマとしても読ませる。レビューで触れられている「白い色は優しい嘘」という終盤の展開も、嘘そのものを単純に悪と断罪しない姿勢が好ましい。
見える嘘と見えない真実の境界線自分が書くテーマと薄く重なる部分を感じた。『ポメラニアン・コード』より先に書かれたこちらの方が、個人的には…続きを読む - ★★★ Excellent!!!嘘を暴く物語ではなく、“心を守る物語”。
一見すると「嘘を見抜く犬」というギミックが中心の異能ミステリー。しかし読み進めるほどに、本作の核が“能力”ではなく“心”にあることが分かる。
くーちゃんの力は万能だった。
嘘を視る。毒を察知する。人の闇を照らす。
だが物語の終盤で明かされるのは、その力の本質が「攻撃」ではなく「守護」だったという事実だ。
ことはの喪失から生まれた“白い光”。
守りたいという想いから灯った虹色。
そして、もう恐れなくなった時に、静かに眠る能力。
この構造がとても美しい。
黒幕編では二重人格の志藤という強烈な存在を描きながらも、物語は破滅ではなく“贖罪”へと着地する。
悪を断罪して終わりではなく、再生を許…続きを読む - ★★★ Excellent!!!嘘を視覚化するくーちゃんと、嘘が嫌いなクールイケメン少年が学園で出会う
嘘の色を暴く、あざとい可愛さも理解しているポメラニアンのくーちゃんと、嘘で傷つけられたことがあり嘘を嫌う少年が出会い、学園で進行していた陰謀を暴く物語。
わたしはくーちゃんが芋ボーロねだってるだけで可愛すぎて陥落したのですが、レビューですので他の方にも伝わるよう他にも素敵な箇所をあげますと、
凄くバランスの良さを感じました。
物語もキャラクターも、描写も過不足なくて読みやすいし、イメージが浮かべやすく親しみやすい。
全方位でバランスの良さをはっきりすると、逆に優等生過ぎて物語がぼやけたりすることもあるんですが、こちらはいくつかある決めシーンをパシッとしっかり決めてくるので、全然物語がダレ…続きを読む