概要
話すカニを捕まえた男の顛末
青蟹記[セイカイキ]
話すカニを捕まえた男の顛末。
『第二回さいかわ葉月賞』『円城塔賞』参加作品。
字数:7000字
話すカニを捕まえた男の顛末。
『第二回さいかわ葉月賞』『円城塔賞』参加作品。
字数:7000字
ショーウィンドウ越しにポルトガル語の辞書をながめていた青切少年が、チラリとあなたを見ていますよ。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!男と彼女のひと夏の物語。
と或る夏の日、男が浜辺で蟹を拾う。
ガルシア・マルケスの『百年の孤独』を
手に、人々で賑わう海の景色を茫洋と
眺めながら、ふと思いついて海へと入る。
頭上に輝く夏の日差しが海面の波に乱反射
して、キラキラと輝く。そこで
声を耳にする。
自分を呼ぶ、声だ。
これは夏に ありがち な、だがしかし
決して ありえない ひと夏の経験。
尤も、その多くは静謐な狭いアパートの
一室が舞台となる。
お互いの素性はよくは知らないが、特に
問題もない。只、その事実だけで充分に
互いを理解出来た。男は彼女を自宅に
連れ帰り、勢い同棲を始めるのだが…。
男には好きな女がいて、彼…続きを読む - ★★★ Excellent!!!これは「山月記」か、はたまた「変身」か──
私自身、猫を飼うことになるなど思ってもいなかった人生なのだが、どういうわけか今では猫が中心の暮らしをしている。
飼うまでは全く理解できなかった事は事実だ。
たかが猫に、なんでここまで金をかけ労力をかけ時間を掛け……このまま行ったら、子どもの養育費をペット産業の経済効果が上回ってしまいそうだが、それも宜なるかなと思ってしまったのもまた事実。
言葉が通じないからこそ、人は猫(以下、彼らと呼ぶ)の一挙手一投足に注視し、体調を気遣い、彼らの意図と要望を知ろうとする。言葉が通じないからこそ知ろうとするのだ。
人間はどうだ?
言葉が使えるくせに会話も成立しない、お互い自分の都合だけを声高に主張しそ…続きを読む