鈍色の不連続な刻の陌間で死人は躍る怪奇は廻る

途方もない世界の戦場の記録だ。
【怪奇】なるものにより人々は狂わされて
行く。死から蘇った兵士達が刻のない
戦場を駆け巡る。人を狂わせ不毛な戦いの
中へと駆り立てる【怪奇】とは、一体
いかなるモノなのか。そして終わりのない【怪奇】の輪廻の行き着く先は…。

主人公のノエは元アイドル。野外ライブの最中に命を落とす。死人の部隊を統括する
リエデンハルトは無敵を誇る熱い漢…。
終末を予感させる彼女の記憶と、それを
覆そうとする彼の葛藤…そして、更に
異質な存在が介入して行く。

独自の世界に基づいて【怪奇】は巡る。
恰も、霧雨に斬り合うような、それでいて
晴天の中を墜ちてゆく様な死人達の戦い。
頑強にして脆く壊れやすい彼等の存在…。
物語はまだ半ばにも満たないだろう。
今からでもまだ間に合う。彼等死人達の
 活き様 の
目撃者とならん事を…。

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