「英雄ではない」という立場の鮮明さ

王道ファンタジーの世界観でありながら、「戦わない英雄」を主人公に据えた着眼点がとても魅力的でした。
棺を運び、倒れた者を教会へ届けるという役割は重く、静かで、それでいて確かに誰かを救っている仕事だと伝わってきます。

準備回でありながら、鍛冶屋や道具屋、教会とのやり取りを通して主人公アーロンの人柄と信頼関係が丁寧に描かれており、世界にしっかり根を張った物語だと感じました。
異次元の蔵という能力も仕事と密接に結びついていて、説得力があります。

最後の緊急依頼への流れも自然で、これから始まる物語への期待が高まりました。
派手さよりも誠実さが光る、良質な導入回だと思います。

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