• 異世界ファンタジー

第28話 ヤドリギ(捕:ローズマリー、瞳の三原色)

 わたくしの世界ではヤドリギに相当する植物も存在して効能も同じです。英名はmislletoeですが、古英語でmistiltan。これは「霧+小枝(missel+tan)」で、その名の通り霧のような細枝で玉状に寄生します。常緑なので冬でも緑色の霧のような玉が目立ちます。そこで「緑霧玉」の名を当てました。

 ヤドリギの木の下で出会った男女がキスをするという風習はキリスト教以前に遡ることは確実ですが、その由来は不明です。常緑であるため永遠や豊穣の象徴でしたから、そこからの連想なのでしょう。従って同じ風習があっても不自然ではないと思いますが、存在しないと設定しています。

 ローズマリーは薔薇とは無関係で、ラテン語の「雫(ros)海の(marinus)」が語源です。地中海原産で海岸近くに自生しており、小さな青花が海の雫に見えるから、と言われています。その強い香りが魔除けになるとして神事に使われてきました。わたくしの世界でも同様で「青雫草」としました。

 地球人類では、真に紫色の虹彩を持つのはアルビノだけ。薄紫の瞳とされるのは実際には灰色、濃紫の瞳と言われるのは濃青色です。森人もメラニン色素が少ないですが、オゾン層が豊かな惑星で、腫瘍を抑制する働きも併せ持つ紫外線耐性関連遺伝子を持っていたりするために長寿なのだろう、と想像しています。

J.M.Seddon『虹彩色分類システムの評価』(PMID:2201662)

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