「連作短編 お仕事」を含む小説

黄泉へ送ったはずの魂が、 翌日も名古屋の街を歩いていた。 それは、冥府省の記録には 残されていない“異常”だった。 冥府省送魂部・名古屋支部の黄泉送りメイは、 名古屋の街で迷…

もしかしたら、あなたの周りにもいるかもしれない ◇ 昨今、人間社会の中には 人ならざるものが溶け込んでいる。 幽霊や妖怪はもちろん 神獣や神そのものまで。 しかし、人間が…

その街は不思議な街だった。 クリスマスの夜に必ず、どこからともなく鈴の音が鳴り響くのだ。 そしてそれらは必ず、小さな奇跡をもたらした。 これは、そんなクリスマスの奇跡に巻き込ま…

路地裏にある、小さな古書店。 看板は古く、営業日も不定で、常連と呼べる客はいない。 それでも、この店にはなぜか「訳あり」の客ばかりが訪れる。 離婚を決めた帰りに本を抱えてくる人…

死者と話すことができる。 そんな都市伝説がまことしやかに噂される中、太陽が沈む墓地には人影が伸びていた。 もう一度だけ言葉を交わしたい。 どうしても聞きたいことがある。 胸に…

六角形のオフィスビルに集う、働く女性たちの群像劇。 総合商社「アベリアグループ」で奮闘する若手社員・蓮見めるは、営業の現場で各地の農園や企業と出会いながら、仕事と生き方を見つめ直…

秋葉千晴はとある祓い屋の事務所に勤める大学生アルバイトだ。 会計仕事をする傍らで事務仕事をこなし、事務所の留守番をしながら、依頼人が持ってきた謎を興味本位で解き明かしていく。 オ…

【カクヨムコンテスト11】に参加しています。地味な現ドラで、最初の二章は短編の焼き直しとなっております。 川の流れる街に住む人々の、それぞれの生活が交わったり交わらなかったり、恋…

※基本的には毎週木曜日更新です。 図書館司書見習いである大学生・宇津木麻衣には、少し変わった能力がある。 それは「本の声」を聴くことだった。 国立H大学の中央図書館――その一…

異世界に転生した彼らは、ただ黙々と「仕事」をこなしている。これは、異世界で真面目に働く「勤勉なる人々」の肖像を描いた連作短編である。

祖国を失い、大帝国アルビオンに亡命したソフィアは、彼女の過去を知る大魔導師コンラートの弟子となり、彼に見守られながら新たな人生を歩んでいる。 ある日、魔法薬の納品に訪れたグラハ…

天寿を全うして死んだはずの『関の孫六』こと孫六兼元は、ミレバル王国にいる。レベリウスに拾われ、『弟子』となる孫六。頑固ジジイの異世界ライフが始まる。

街角の小さなパン屋「blossom」。 そこで働く三人は、 パンの種類くらいどうでもいいことで、 今日も静かに悩んでいる。 焼きたてより少しぬるい、 日常と感情の短編連作。

同じ銀行を舞台に、 年代も立場も異なる女性たちの「選択」を描く連作短編。 ★シリーズ名：正解のない銀行で 銀行という「正解」を求められる場所で、 4人の女性たちは、それぞれ違…

　角川文庫「タクシードライバー美食日誌」の続編です。 　エリートサラリーマンの道を踏み外し、妻と別れたあげく今はタクシーの運転手をしている６１歳の立原啓介。世の中の移り変わりを…

時は幕末。 江戸の町に一風変わった二人組があった。 一人は、本所浅草一帯を取り仕切っているやくざ「衣笠組」の親分・太一郎。酒と甘味が大好物で縦にも横にも大きいお人よし。 そしても…

「お前、ここで働かないか？」 　その一言で働くことになった俺。喫茶店のスタッフは、なんと二人ともドラゴンが人間になった姿だった。なぜかは知らないが、二人はメイド服を着て喫茶店を…

スポーツトレーナーの世良は「比較的」優秀な人間である。ただし稀有ではない。素養はむしろ凡庸であると自認している。 そんな彼が「比較的」優秀でいられる理由は、綿密な事前打ち合わせに…

1枚10万円で、肖像画を描いてくれる画家がいる。 失恋したばかりのすみれは、バーの店長に勧められ、彼の友人の画家に、肖像画を依頼する。 アトリエで出迎えてくれたのは、元彼そっく…

仲村は思った。漫画で読んだ連続殺人鬼が、確かこういう顔だったな。 「だからこんなにも思考を僕に誘導されていたんですね」 　本文より。 ……ここで、キャッチコピーを見てみましょ…