「あやかし」を含む小説

私は割り箸で作られた社から生まれた神もどきの千福。生みの親である不幸続きの小網静子様をお救いいたしたく、神様になるために日々精進しております。神様になる条件はふたつ。二柱以上の神…

死ぬことのできない美貌の王子、ツェフィール。 妊娠した女将軍キルステンを王宮の追求から逃がすため、彼らは二人で旅をすることに。 一方、地底王国の国王となったキルステンの夫レイヨー…

　息苦しい毎日。生きていて、苦しい日々。死にたい。死んでしまいたい。 『けれども、それは本当に貴方の願いなのですか？』あやかしの少女「紫姫(しき)」が紡ぐ、哀しくも、優しいホラ…

「選べない？ いいえ、二人ともいただきます！」 大正八年、孤児院育ちの少女・白石琴葉は、五摂家筆頭・近衛家に女中として仕えることになる。 そこで出会ったのは、雷の異能を受け継…

90年代の伝奇小説好きが、死後に悪役令嬢として現代に黄泉帰る。 彼女のいくところ、魔戦が繰り広げられるのだ。そして、B級グルメなども楽しむのであった。 そんな、よく分からない物…

二〇〇〇年代。平成中期。日本のとある場所の話だ。 山背渚は家のしきたりにより、祠の封印強化をしに来た。しかし、やって来た時に祠は破壊されていた。封じられていた妖怪は異形の龍に貪り…

黒川ツバメは、空想癖のある女子中学生。ある雨の日、町で一番大きな河に落ちたツバメは、川底で巨大な白い龍と出会う。 カンダチと名乗った白い龍が、ツバメに言うことは「俺の大事な玉が…

甘味処「花月堂」は、地図に載らない。心に深い傷を負った者の前にだけ、そっと門戸を開く。 店主の神楽木花月は、人ならざる美青年。 彼が供する甘味は、人の心を過去の記憶の旅に導き、…

【和風伝奇×百合】おひとよしの尼僧・六花（りっか）は、過去の記憶を失っている。 ある日、村人を怪異から守ろうとした彼女の前に現れたのは、「あの世」を統べる女閻魔・皐月（さつき）だ…

小学六年生の藤堂円（とうどうまどか）は両親の離婚によって疎遠だった祖父、栄一郎のもとにやっかい払いされてしまう。しかし、どうもこのじいさん、只者ではないようで―――？ 陰陽道に通…

真人間も妖も巣食う人里離れた山奥に、夜生村という小さな村がある。 都会から車を走らせても、数時間を要する辺鄙な立地は、正に旅人すら近寄らない異境と言えた。 地図にさえ表れない、…

「君は一体、何者なのだろうね？」 「私は私です。それ以上でもそれ以下でもない」 新東宮の即位に沸き立つ中、南雲燕は藤の宮ーーーー蘇芳と花姫行列を見ていた。 そこで自分の名前が南…

東京・神楽坂。 上京したばかりの大学生である「私」は、夕暮れ時、裏路地の突き当たりに佇む古道具店『灯心堂』に迷い込む。 店内にいたのは、小柄なおばあさんと、不思議な帳簿。 そし…

この世界には『獣憑き』と呼ばれる存在がいる。彼ら彼女らは命の危機に瀕した時、歳経て妖と化した獣と契約しその命を永らえ、獣のような力を得てその多くが傭兵として生きていた。これはそん…

東大医学部卒。今は港区の大病院に外科医として勤める主人公。 親友夫婦が突然の事故で亡くなった。主人公は遺された四人の子どもたちを引き取り、一緒に暮らすことになった。 資産は十分に…

時は、明治九年。異国の文化が馴染み始めた横浜の地で、元旗本の次男である桐嶋雄斗は、何でも屋「銀杏堂」を営んでいる。 頼りになる相棒と、優秀な使用人に囲まれ順風満帆な暮らしをして…

高校教師の桃間一樹（とうま・かずき）はある日化け物に襲われ、彼を助けたのはギャルの見た目をした鬼だった。彼女は桃間のことを『桃太郎の子孫』だと言い…… 「あたしと子作りしてくれな…

現代日本。かつての陰陽寮は、内閣府外局「陰陽庁」として秘密裏に存続していた。 彼らの仕事は、科学と呪術を融合させた近代装備で、人知れず「あやかし」を鎮圧すること。 現場の警察官…

気づけば別世界にいて、記憶をなくしていた柚子菜。 あやかしが棲み、神様の補佐や神になるための修行を行う世界だった。 永峰というあやかしと婚約させられそうになるが、逃げ道がない。 …