21話まで読ませていただいた時点でのレビューです。
妖怪や怪異とのスリリングな戦闘描写がありながら、緊張感だけで終わらせない絶妙なバランスが魅力です。シリアス、ホラー、バトル、ラブコメと要素は盛りだくさん。それでいて文章は軽やかで、物語に入り込みやすいです。
思わず笑ってしまうラブコメや日常パートが随所にバランスよく散りばめられていて、主人公とヒロインを軸とした、周囲のキャラクターたちの距離が少しずつ縮まっていく様子にも自然と引き込まれます。
笑った直後に胸を締め付けられ、切ない場面のあとにはあたたかな救いが待っている――そんな感情の揺さぶり方が実に巧みです。
「怖い」「面白い」「切ない」が同じ物語の中で無理なく共存している、王道エンターテインメント作品だと感じました。
作者・四辻さんのXfolioに、鬼桃の世界観を表現した魅力的なイラストがたくさんありますので、そちらもおすすめしたいです。