「短編 掌編」を含む小説

それはまるで天変地異、かもしれません。

電車遅延は時間にうるさい日本人にとって許されざる大罪である。 「本日、車両点検、荷物挟まり、踏切の無理な横断、お客様の救護活動のため、大幅な遅れが生じております」 クソである…

今から数百年先のこと、ある街の一角でAIの調整師として店を構える男とその店に訪れたアンドロイドの話。

魔法のiらんど　ショートストーリーコンテスト（テーマ「きみは幸せでしたか？」）への投稿作です。500字未満です。

ご来店有り難うございます。 店主の京野薫です。 当カフェバーでは、アイルランド料理やウイスキー、ジャスミンティーや様々な季節のスイーツと共に、様々な方々の日常を切り取った物語を…

もはや逃走だった。 一日十五時間三十連勤という地獄のような業務が明け、ようやく一段落ついたが後遺症は深く、しばらく動けなかった。重いスマートフォンで高めの宿を取ったのが昨日の事…

彼の言葉は風と共に去っていく。 「自分の仕事が分からないんすよね。なんか、バック支えて、売り込みまでして、なんなんすかね。上にはもっと明確に指示を出してほしいですよ」 聞いた…

異世界転生の案内役となった新米女神のお仕事の話です。1500字未満です。

140字小説と掌編で連作している、同僚ふたりの物語です。 口と目つきが悪い笹木さんと、態度と声の大きな倉田さん。 日常の何気ない、このふたりだからこその関係性を楽しんでもらえます…

いいえ。私はロボットではありません。それが証拠に、自転車の画像だけクリックすることができます。消火栓もです。すばやくできますとも！　あなたは？ ナンセンスギャグSF。

それは「本当の悪巧み」によるもの、でしょうか？

どうやら、俺の人生は完全に終わりを迎えようとしているようだった。 どこで道を踏み外したかといえば明白で、中学二年のころである。オンライン対戦型スマフォゲームにどハマりして不登校…

ファミコンのマリオは常に横を向いていた。彼の目は、横顔に2ドットの一本線で表されるが、4ドットの二本線になる瞬間がある。死ぬ時だ。四肢を広げ、断末魔の表情を見せる一瞬だけ、マリオ…

深夜、女の部屋で付けっ放しにしていたテレビから流れて来たのは、遠く離れた人だった。

ワンルームだけが落ち着ける場所だった。 上京して三年が経つも、未だに自分の居場所が見つからない。勤務先では誰とも馴染めず、金がないからどこへも行けなかった。仮に金ができて、その…

いつのまにか居る、かもしれませんね。

醜い女性に惹かれるのは、自分自身の劣等コンプレックスに起因しているのだろう。 幼少期から取り立てて何ができるわけでもなく、顔立ちも悪かったため良い思い出というものがなかった。

人生は自由である。 通学途中、ふとそんな言葉が頭をよぎった。そしてこれは真理であるとも直感。社会や世間がどれだけうるさく言おうが生きているのは俺なのだから、何人たりとも俺の人生…

気まぐれな人間たちのショートストーリー集です。 更新は不定期です（多分）