「幻想ファンタジー」を含む小説

灰に覆われた谷で道に迷った旅人・エルシアは、無言の巨人エイラに救われる。 炉火を囲んだ一夜が、二人の世界を変えてゆく――。 触れれば壊れるほどの差があっても、掌の温もりだけが確か…

あの人の声が、聞こえた気がする。 忘れたはずの痛みが、戻ってくる。 あの人の罪は、わたしが引き継ぐ。 それがそもそも、おかしな噺。 わたしたちの、『おかしな噺』 赦されよう…

日本の象徴として現存し続ける帝室　春夏冬（あきなし）のひとりである美々子は家を捨て自分らしい人生を探していた。 そんな放蕩娘の美々子に皇帝の崩御の知らせが。 次期皇帝である春夏…

世界から「風」と「匂い」が消えた。 それは、人々が“感じること”をやめた時代の始まりだった。 匂いで記憶を読み取る旅人リュカと、 世界の呼吸を診る観測者オルウェン。 二人は、無…

“緑の言葉（みどりのことば）”―― それは、古くから蘇鴉寺（そあじ）に伝わる祈りの儀式。 亡くした者に、もう一度だけ会いたいと願うとき、 人は静かに「夕焼け小焼け」を流し、 棺…

現実と夢の境界が滲む街で、ひとりの少女と少年が出会い、 世界の“意味”そのものを見つめ直していく。 音が止まり、風が動くたび、何かが確かに変わっていく。 これは、“創造”と“…

　ここは、さまざまな種族が生存する世界。 　主人公であるベルメルシア家の御令嬢アメジストの種族は、人族（ひとぞく）。 　自分の信念を曲げない正しき道を歩む彼女は、とても慈悲深く、…

鏡郷市の駅裏に、時間の止まったような古書店「刻書堂」がある。 店主・御子柴篝（みこしば かがり）は、古書から街に刻まれた「過去の痕跡」を読み取る異能を持つ女性だ。 退屈な日常に焦…

地底の禁足地で、《声》を聴く男と誤解に怯える子供が出会い、支配と拒絶の衝突から「生きる意味」を問うダークファンタジー。

アルノルト王国を守る騎士団団長のリヴィアは、国を治める女王に狂気と酷似した忠誠を誓っている。年若い彼の才能は誰かにも劣ることなく、他人の目を惹くものがあった。 しかし彼の幼馴染で…

・ワンナイトを公証役場で書面化する男女。 ・虹を飲み干し、冬の池へ沈む梟。 ・恋人を突き落とし、自ら光龍へと昇華する男。 ――現実と幻想の継ぎ目で、愛・孤独・破滅をテーマにした短…

王弟エドワードは、静謐と理知を愛する男だった。 政務に忠実で、誰に対しても穏やかであろうとする――そんな日々のはずだった。 ある夜、彼は風の中に、泣き声を聞く。 白銀の髪、翠の…

陰と陽を逆転させた"ワケあり皇太子"と後宮に潜む"毒舌な秘密の妃"の歪なバディが、 宮中で連続する神怪絡みの謎を解く、中華幻想の"怪異"事件簿！ 羲（ギ）の国では、皇帝のみが神…

『この世界を作った創造神は、いつの間にやらこの世を去った。 　新しい神《王》が、この地に即位してから約20年の時が過ぎ。 　神の魂は繋がり合い…そして、新しい命がその体に宿る。 …

ファーロン王国の至宝、そして守護神である四人の龍人達。 だが今年四龍の一人となったのは、かなりヤバい二又の龍人。 龍達が13になった時、その物語は進み始める.....激情の長編中…

月が裂け、灰が降り積もる死の森。 そこに、ひとりの魔女と、拾われた赤子がいた。 灰の中で育った子は命の「芽（バド）」と名づけられ、やがて少年となる。 けれどその成長は、世界の再生…

消えてしまいたい――誰もがそう思うときがある。 地味で、目立たない彼女が本当に望むものとは⁉︎ あなたなら、愛のために何を捨てられますか？ ちょっぴり不思議で、切ない純愛ストー…

幼いながらに母の都合により亡命したドローレ。その地にはかつてから「祈るものには救い主エルピスが現れ、希望を与えられる」という言い伝えがあった。 けれどドローレは ──

灰色の部屋で眠る少年、フィガロが海の夢で出会ったのは光の少女・フィレオだった。 「行かないで」と告げる彼女と過ごすうちに、少年は自分の正体と、彼女に託された願いを知る。 現実と夢…