概要
ダーク和風ファンタジー異類婚姻譚です。
今回は蛞蝓です。
なんちゃって明治時代風。
短編の予定なので、もしよろしければ。
ホラー恋愛を目指しましたが、どうだろう。
※野生の蛞蝓には寄生虫がいるので決して触らないでください。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!孤独な成り代わりの神は、生贄の娘と心中したい
三すくみの村。
村々は水にまつわる三匹の蟲むしを水神に据えることで均衡を保っていた。
蛇、蛙、蛞蝓。
どれか一つの村が水を独占するようなことがあれば、別の村の水神様からの祟りが起きるという言い伝えがあった。
水争い、日照りや洪水、飢饉や冷夏。人の力ではどうにもならない困りごとが起きたその時は、村娘を一人、水神の花嫁として捧げるという風習が存在する。そんな迷信じみた信仰と儀式が、明治と呼ばれる今の世になっても続いているらしい。
蛇神の花嫁として捧げられる少女、滝乃。
村の因習をぶち壊したい青年、菊一。
神の皮を被った悍ましい存在、ミズチ。
村を守る神様の秘密が暴かれたその時、生贄となっ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!ちづさんの作品、毎秒読みたい🪇🐌🪇
美しく重厚な文章も、どこか湿り気のある和風世界も、近代化と伝統の狭間で揺れ動くストーリーも、全てが魅力的な本作。
その中でも特に素敵だと思ったのが、主人公である滝乃という少女でした。
"あなたといると、私はきっと、自分の価値を示せなかった人に、自分の不遇を乗り越えられなかった人に石を投げるようになる"
菊一といればいつかそうなってしまうであろう自分の弱さを疑わず、そしてそのような未来を疎むあたたかさ。
そして、大切だった菊一のことを思い、村に滅亡や復讐を望まない、美しい強さ。
短編ながら、さまざまな側面を見せてくれる滝乃さんがとってもよかったです。
ミズチさんも大好き! 毒々しい見た目…続きを読む - ★★★ Excellent!!!光と闇の間で揺れ動くヒロインの異類婚姻譚
時は明治。水利を分かち合う三つの村があり、それぞれ水にまつわる虫の神様を祀っていた。
三柱の神様のうちの一柱「ミズチ様」に嫁ぐことになった人柱の滝乃。迷信嫌いで、くだらないしきたりは壊してやりたいと思っている新しい考えの持ち主。
そんな滝乃を帝都に連れて行ってくれると言う菊一。ところが、他の社に異変が起こり、ミズチ様の秘密や滝乃の過去が次第に明かされてゆく。水神の花嫁としての責任もある中で、菊一と帝都に行くか、ミズチ様の花嫁として生きていくのか。
滝乃は大きな決断を迫られます。
作者様のヒロイン像は心が透明になるような清らかさがあるのですが、時々びっくりするほど大胆な行動に出たりして、その…続きを読む