概要
「あんた、星浚いって知ってるかい?」
気付けば森を歩いていた。
これは屹度、夢。明晰夢というやつね。
――お楽しみいただければ、幸いです。
これは屹度、夢。明晰夢というやつね。
――お楽しみいただければ、幸いです。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!天に月なく地に星なくば人に救いなし
彼女は理由も場所も分からぬままに、その淵へ来た。
物語は、ここから始まる。
彼女が出会ったのは、老人。
夜空にはない月が映る水面へ釣り糸を垂らしている。
やがて彼女は、自分へ向けられた不可解で不躾な老人の言動に怒り、彼へ向け凶行に及ぶ。
物語は、そこからまた別の方向へと動き出す。
作中で強く印象に残るのは、淵に佇む老人の言葉。
〝星浚い〟という一語だろう。
本作を読む者は、きっと本作を読む間中〝星浚い〟の意味を考え続けることになる。
星を浚うという淵。
その淵とは、人の因業そのものなのではないか。
では、その淵に沈む〝星〟とは何なのか。
そもそも星は淵の中にあるのか。
問いかけ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!星が降ると言う幻想の美。だけどそれが、「優しいモノ」とは限らない
この幻想的で耽美な場所……からの思わぬ展開がとにかく衝撃でした。
主人公は「明晰夢」を見ていると感じている。自分が夢を見ていると自覚しており、不思議な空間の中を歩く。
そんな中で老人と会い、「星浚い」なることを続けていると聞く。地上に落ちた星を拾うのが仕事だという。
どこかファンタジックで、主人公が子供だったら冒険でも待っていそうな雰囲気。でも、この夢は本当にそんなキラキラしたものとなっているのか。
主人公の心の中を去来する、どこか不穏な記憶。そしてそれが結びつく先……。
綺麗でふわふわとしたものが、人間に優しいものとは限らない。人の心の柔らかい部分に侵食し、獲物を狙う…続きを読む