愛は、ここに宿るのだ
- ★★★ Excellent!!!
クラスメイトの範田さん。
どこにでもいる子で、クラスになじみ、これといった特徴もない。
ただ、右手だけが妙に大きいことを除いては……。
そして“僕”はそんな彼女に恋をしている。
範田さんと友達になったとき、彼女に秘密を打ち明けられた。
彼女の右手は■であると。
全体的な奇妙さの中にユーモアも感じられるが、そのユーモアはどことなくブラックな気配を帯びている。
でもそれらは見事に違和感なく調和して、面白くてどんどん読み進めることができた。
主人公は最初こそかなり戸惑うが、範田さんとはクラスメイトから友人に、友人から恋人に、そしてついには夫婦になる。
でも、僕が本当の“家族の環”に入れたのは、僕自身が父となり“手のかかる子”を育て始めたときなのだろう。
これはバッドエンドだろうか?
いやいや、幸せなひとつの家族が生まれたのだ。
十分にハッピーな結末ではないだろうか。
とても面白い作品なので、ぜひご一読ください。