愛は、ここに宿るのだ

クラスメイトの範田さん。
どこにでもいる子で、クラスになじみ、これといった特徴もない。
ただ、右手だけが妙に大きいことを除いては……。


そして“僕”はそんな彼女に恋をしている。


範田さんと友達になったとき、彼女に秘密を打ち明けられた。
彼女の右手は■であると。




全体的な奇妙さの中にユーモアも感じられるが、そのユーモアはどことなくブラックな気配を帯びている。
でもそれらは見事に違和感なく調和して、面白くてどんどん読み進めることができた。

主人公は最初こそかなり戸惑うが、範田さんとはクラスメイトから友人に、友人から恋人に、そしてついには夫婦になる。

でも、僕が本当の“家族の環”に入れたのは、僕自身が父となり“手のかかる子”を育て始めたときなのだろう。


これはバッドエンドだろうか?
いやいや、幸せなひとつの家族が生まれたのだ。
十分にハッピーな結末ではないだろうか。



とても面白い作品なので、ぜひご一読ください。

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