不思議な形の家族愛にほっこり……油断しました。

 主人公の吉田君はクラスの範田さんに恋をした。目立つ子でも、悪目立ちする子でもない範田さん。唯一気になる点は――彼女の右手が大きいこと。

 吉田君は範田さんと友達になることに! おもいがけない幸運と共に、吉田君は彼女の右手が握る秘密を共有することになる。

 お父様!?と驚きました。吉田君と範田さんとお義父さんの生活は、不思議だけど温かで幸せそのもの。きっと、明るい未来を築いてゆくと信じて疑いませんでした。しかし、この作品のジャンル……ホラーなんです。

 作中にホラーの片鱗が見え隠れしているのですが、幸せの方が色濃くて。気づいた時にはもう恐怖の中でした。ぞくりとする、約束された恐怖。

 読後は範田さんお父さんのことをずっと考えていました。

 面白いけど怖い! 皆様も、吉田君の運命を見届けてください。


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