凄いものを読んだ。この世界を、あなたにも堪能してもらいたくなる

「櫻岾奇談」の続きとして始まる本作。


北海道の猫魔岬を舞台に、神話が入り混じった様な怪奇な世界が広がる。

北海道のとある岬を舞台にしてはいるが、時間軸としても、作品の規模としても、かなり壮大である。
読了したときの満足感が半端ない。



この作品、かなりの知識がないと書けないものである。
金融に関する知識もそうであるが、なにより神々についての知識、文化についての知識が凄い。


作品に出てくる根古間神社では、連なる鳥居と篝火が印象的である。
海辺に連なる赤い鳥居といえば、わたしは山口県の神社を連想するが、もしこの猫魔岬にモデルがあるのであれば巡礼したくなる。

 巻貝形をした銀行の支店。
 明治元年創業の珍しいレトロな建築の旅館。

どこかにありはしないだろうか…。



恐ろしいものを読んだという以上に、美しいものを見た、という印象のほうが上回る。

ぜひ、この世界を他の皆様にもご堪能いただきたい。

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