やらかしちゃった悪霊さん VS 「言い間違い」にしつこく食い下がる少年

 ギャグなのに、全体的に笑いを誘っちゃう感でいっぱいなのに、それなのになんか、胸の中がジーンと来ている……

 開幕早々でなんかやらかしちゃった悪霊。化けて出てきたことで「呪ってやる」と言いたかったのに、「祝ってやる」と言ってしまい、色々と格好がつかない。
 それどころか、お祝いなんかしたら自分が悪霊として存在を保てなくなるおまけつき。

 そして、目の前にいる男子生徒も、ただの言い間違えだというのに「祝ってくれるんですか?」となんかしつこく食い下がって来る。

 これはきつい! 言い間違ったところに食い下がられるの、本当に気まずすぎる。そして成仏までしちゃうのだから、もろもろと大ピンチに。

 でも、読んでいくと実は思わぬ事実なんかもあって……。

 ちくちょう、やられたぜ! と目頭が熱くなる。
 コメディとしていっぱい楽しませてもらった後、意外な展開を見せてくれ、胸の中を熱くしてくれる。

 様々なタイプの満足感を味わえる、素敵な短編小説でした。

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