怒濤の「!?!?」の連続。あらすじからは想像もつかない凄まじい展開!

 途中からもうずっと「!?!?!?」の連続でした。タイトルやあらすじからは想像もつかない怒濤の展開です。

 本作は主人公の「のっぺらぼう」が、「顔のない死体で発見された故人」の幽霊だと勘違いされて事件に巻き込まれる――というドタバタ劇から幕を開けます。

 まず前編でのっぺらぼうがコテンパンにいじめられるのがほんとに面白いです。「そこまで言わなくても……(泣)」と読者まで言いたくなるレベルにディスられまくりますw

 そういったコメディー展開もさることながら、本作が真に牙を向くのは後編。延々と目まぐるしく変化する展開。

 ネタバレせずに説明するのが難しいですが、ストーリーがどこへ突き進むのか全く予想がつかないまま物語が進んでいきます。どんでん返しを巧みに操る手管は流石の一言です。

 毎回思わされることですが、お題「卵」からこんな物語を創出される想像力・創造力にただただひれ伏す他ありません。

 3800字オーバーから削られたというだけあって、非常にアイデア密度の高い濃厚なストーリーとなっています。大変な力作です。

 未読の方は是非お読みください!

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